君の瞳夜が嫌いだ。一人になるとどうしても、考えてしまう。あいつらに、どれだけの練習をすれば追いつけるのか。あいつの隣に自信を持って立てるのか。杏の様に俺も冬弥にこの思いを吐き出せたら。そんな…、考えると止まらなくなる。そうして苦しく長い夜は明けてゆく。スマホは5時50分。…え「やべッ」今日は冬弥と6時から朝練の予定だ。「ッ…最悪だ。」とにかく、LINEを…、すぐに返事が来た。「嗚呼、分かった。」それだけだ。責める事もしない。でも俺はそれでいつも泣きそうになってしまう。こんな最高の相棒の隣は俺には似合わない。いっそ突き放してくれたら楽なんだが。それより早く準備しないとな。
〜10分後〜
「悪い。冬弥遅くなっちまった。」
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