前回の続き
あれから数日経った。またいつもと変わらず🟥と一緒に何気ない毎日を送っている
しかしそんなある日⬜️が「さーていい加減風呂くらい入るかな…」と脱衣所でほぼ全裸になった時ガラリ、と突然🟥がドアを開けてしまい流石に急すぎたせいか「ぁ!!!!??」と色気ない声で叫ぶ⬜️。
しかし🟥はあまり驚いていない様子でそのまま入ってこようとしたので少し下の方をタオルで隠しつつ静止する
⬜️「ちょちょちょ、おいっ‼︎何勝手に入ってこようとしてるんだ⁈」
🟥「?シャンプーの詰め替えを…」
⬜️「あーあー良いから‼︎貸せ!俺がやっとくから‼︎早く出ろって全く………」
急いで脱衣所から追い出し「(流石に裸はな…異性だぞ?しっかしなんなんだ🟥の奴……恥じたり目隠したりせずそのまま入ってこようとするとは……)」と落ち着かせつつ考える。そこでふと、もしかして…🟥は俺の事を異性として見ていないのでは?と考える。
確かに最近は洗濯も頻繁に🟥がやってくれる事が多くなったし(勝手に任せてる俺も俺だが)下着とかも一緒に洗って干してくれるようになったしな、それに今まで🟥の周りに居た女の人達は皆綺麗だったし…自分なんてほぼ眼中にないだろう、…それにこの大きい火傷もある、…後一番は、俺、だからな…と結論つけた。
「まあ、その方がいいか…諸々気使う必要ないし」とそのまま浴室に向かうが何故かモヤモヤした気持ちがおさまらない⬜️。
なんだこれ……もしかして…傷ついてるのか?どうして?と不安な気持ちのまま風呂を済ませた。
またこの一緒に暮らす中で少し変わった事があった。前のように🟥が近寄るというか、甘えてこなくなったのだ。寧ろ明らかに少し避けてる(?)くらいである。
普通にコミュニケーションは変わらず取れていて、世話も多少焼いてもらっているが以前のようにソファで隣に座ると数分したら別の所に向かうし、近すぎる、という事がなくなった。
メンタルの安定してきた証拠だろうか。少し寂しいところもあったが不安を感じなく過ごせるようになって本当に良かった、と⬜️は安堵する。
…いや寂しいってなんだ。元々うざがってた筈だろ本当に最近おかしいな、俺は…とベットに横になる。
ここ最近おかしい、🟥が別の女性と話してるだけで変に苦しくなった、🟥が自分に何も感じない事に傷ついて、🟥が離れていって寂しい、これではまるで…俺が🟥に異性として想いを寄せているみたいではないか。
確かに好き、とは前に気づいた筈だがこんな形の好きではなかった筈だ。こんな…恋愛感情のような………
考えるのが嫌になりそのまま布団を被り眠りにつく。明日になればもう少しクリアな気持ちで考えられるだろう。もしかしたら忘れているかもしれない、と希望を持ち眠る事にした。
その夜夢を見た。いつかの日の湖とコテージ。テラスには自分と🦢がいる。
⬜️「…久しぶりだね、🦢。」
🦢はふふ、と穏やかに微笑んでいる。
🦢「彼に優しくしてくれてありがとう」
⬜️「そんな…優しくしてるつもりはないけど」
🦢「ふふ、彼は今貴方の優しさに救われているわよ。本当に良かった…どうか、彼を幸せにしてあげてほしいの」
⬜️「…幸せ………」
そうだ、地球に堕ちた日から今までを過ごしてきて、🟥を守りたい、…🟥に幸せになってほしいと心の何処かで願っていた。勿論やった事は到底許せる事ではない、責任を取るべきであるが、しかしそれは自分の行動が起こしてしまった結果…かもしれないのだ。あの時🟥を支えられていれば、止められていればと考えればキリがない。俺にだって、責任はあるはずだ。
それに何より………俺が🦢を殺してしまった。俺が🟥から幸せを奪ってしまったんだ。そんな俺が🟥を幸せにする?…そんな事、できるはずがない。なら、俺が彼にできる幸せとは………………と考えた。
ふと、いつか言われた言葉を思い出した。
「貴様さえいなければ‼︎」
そうだ、俺が今、彼にできる、してあげられる最大の幸せ
⬜️「そうか、俺が…消えること」
そうだ。🟥にしてあげられる最善の事ではないか。前々から言っていた事じゃないか、何を忘れていたんだ、俺は………と笑う。
⬜️の責任として彼自身を解放してあげる事が一番なのではないか。………🟥を解放してあげられる唯一の方法だ。俺ならできる。何よりどんな事でも俺ができる事なら、🟥の気持ち、願いを優先してあげたい。
なんて馬鹿な事だろう、今の俺は地球の事よりも、🟥の幸せを考えている。しかしそれ程………🟥に惚れてしまっているのか。と自嘲した。
🟥に恋愛的な感情を持ってしまった事が申し訳なくなる⬜️。自分が持っていてはいけない感情だ。きっと🟥の思う幸せな未来に、隣に俺はいない、本当に好きならば、彼を思うならば…やる事はひとつだ。と覚悟を決めた。
⬜️「そうだ…俺ができる、最大限の事をしなくちゃ………ありがとう🦢」
🦢「…………⬜️?」
⬜️「心配しないでくれ、絶対に…叶えるから」
🦢「っ!待って!⬜️!」
なにやら不安げな顔をしている🦢。大丈夫、俺ならできる、きっと、きっと……
こうして⬜️は夢から覚めた。やるべき事は一つだ、急がなくては、とベットから起きたのだった。
申し訳ないです、続きます 次で終わります!諸々雑談ごめんね!