今だけは、あんたに与えられたこの立場が憎い「リオセスリ殿、」
「リオセスリ殿…」
「リオセスリ殿…!」
「リオセスリ殿」
あぁ…今だけはあんたに与えられたこの立場が憎い
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大きな力、圧倒的な力がそこにいる。この国をこの文明を壊さんとする存在が目の前に。
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(体が重い、息を吸うだけで苦しい、血を流しすぎた、フォンテーヌの市民は避難を完了したのか…?)
「はぁ、はぁ、くそっ!左肩をやられたか」
そう吐き出し、見下ろした今の身体はすでに傷だらけで所々に赤い血も流れている。
(流石に左肩の処置も今は厳しいな)
そう思い、右手で抑えながら悲鳴をあげる身体に淘汰し、なんとか歩き始める。
1872