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    MAIKING以前書いた綾滝のアフターストーリー的な浜三木の続き。こちらも気分で更新するので気長に楽しんでいただけたら助かるのと、綾滝やらそれ以外要素も入るかも知れませんのでご了承ください。
    君を知らずに100年生きるより②「私は田村三木ヱ門だ。これからよろしく、守一郎。」
    明朗にそう言った少年の虹彩は、燃える火のように真っ赤だった。そのせいか、それとも初対面の緊張と興奮か、差し出された手を握った時に「熱い」と思ったことを今でも鮮明に覚えている。胸がうるさく音をたてて、聞こえてしまうかも、もしかしたら口からまろび出てしまうかもしれないなんて子供みたいに考えていた。そんな自分の気持ちを知ってか知らずか、三木ヱ門は嬉しそうに笑っていた。

    そこからの忍術学園での生活は目まぐるしく、たくさんの出会いや出来事があった。曽祖父と暮らしていたり、ひとりぼっちで籠城していた頃に比べたら信じられないぐらいに騒がしくて、めちゃくちゃで、楽しくて、ずっと前から居たような気もするし、あっという間だった気もした。尊敬する先輩も、かわいい後輩も出来たけれど、やはり「同級生」という存在は特別で、三木ヱ門から聞いた滝夜叉丸と喜八郎の友情関係に憧れを持ったりしていた。
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