互いに必要な対等なキミ読み違えたか、まさか神モドキとは。
なんてことない相手のつもりできてしまった。
もちろん1000年の中ではこのレベルの相手も下したことはある。
ただこれは…っと、なにか別のルールで動いている…この地域一帯が擬似的な領域なのか…どうも相性が悪いね。
繰り出される攻撃を躱しながら、思考を飛ばす。
命あってのなんとやらだ。撤退も視野にいれる。
いなしながら下がろうとして、足元がぐちゃりと音を立てた。
とっさに向けた視界の中に映るのは元の地面ではなく…
ああしまった。遅かったか。もはや撤退が叶わないことを知る。せめてもとサインを送ったが、この空間から外へ届くのだろうか。
まばたきのうちに、体が泥の中にひきずりこまれる。
体を境界として結界を張る。脳を中心に、生成した血液を回す。
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