明日何食べる? 監督生は困惑していた。
嘆きの島での一件をどうにかこうにか乗り越えて数日。無事に親分も帰ってきて半壊状態だったオンボロ寮は見違えた姿になって復活した。ライフラインが安定し急に生活水準が爆上がりし今までの生活マジでなんだったんだとちょっと泣いた。何はともかく快適な暮らしに感動しつつ今日の夕飯を作ろうと準備していた矢先、来客用のベルが鳴った。
誰だろうか。同級生らの部活がもう終わったのか。とドアを開けるとそこには困り顔のトレイと眉間にシワの寄ったリドルがいた。リドルの髪は毛先から頭のてっぺんにかけて白いグラデーションがかっている。いつも目を惹く鮮烈な赤には程遠かった。
「…というわけなんだ監督生。しばらくリドルを頼めないか」
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