段階が上がっていく××しないと出られない部屋 硬い床の感触を仰向けになった体全体で感じながら、目を覚ました。
目の前には真っ白な天井が広がっている。
ーーここはどこだ……?
長時間横たわっていた訳ではないのか、体はそれ程痛くない。
とりあえず身を起こしてみると、僕はいつも通りののスーツを着用していた。
周囲を見渡すと、四方は白い壁に囲まれていて、十畳くらいの広さだろうか。窓や換気口など空気の出入り口になるものはないが、酸素が薄い気もしない。そして、身を起こした僕の前方に当たる壁にだけ、レバーハンドル式のドアノブが付いた鉄製のドアがあった。
つい先程まで、キラ事件終結のお祝いを兼ねて、成人してからまだ一度もお酒を飲んだことがないというニアと、羽目を外して二人で晩酌をしていたはずだった。
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