「Qさん!」
青山カズキの初撃に追随した大井南の合図に合わせ、Qは高く跳躍する。空中でぐるりと回転し勢いをつけると、自重と重力を味方に地上のエネミーへと殴り込む。ズドン、と激しい音と共に放たれたQの一撃は、残敵の尽くを破壊した。
煙と砂埃の中、ゆらりとQが立ち上がる。辺りには機械系エネミーから落ちたと思わしき破片や瓦礫が散乱しているのみで、敵影は見られなかった。
「どうやら終わったようですね。お疲れ様でした。Qさん、青山さん」
「お疲れ様。Q、怪我はない?手を見せて」
「無事だ、問題ない」
戦闘の終了を確認した三人は砂を払いながら勝利を分かち合う。
荒れ果てたトーキョー国ではあちこちが戦場へと様変わりしてしまった。トラッシュトライブとしてゼロへの反逆を企てた以上敵対する者も多く立ちはだかり、結果常に戦闘の可能性を孕んだ日常が根差すこととなった。各々が多少の気疲れや疲労を見せることもあるが、それでもトラッシュトライブは前進し続けている。
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