4️⃣1️⃣、🐆、💤4️⃣1️⃣「もう桜の花が咲く時期か…1年って早いよな 」
桜を眺めているといつの間にか並んで立っている4️⃣1️⃣くん。
「…なんでいるの」って訊くと、「始業式だから」って逆に首を傾げて訊かれる。
1年前は、会話をしたことも数回しかないただのクラスメイトだったのに、なんでこの人は私に話しかけてくるんだろうの気持ちでいっぱいの🌸ちゃん。
「潔くん、なんかブルーロックに行ってから雰囲気変わったよね。」
「…そう、かな。」
「うん、何ていうか大人っぽくなった。こんな私にまで気遣って声をかけてくれるくらい周りを見てるし。」
そう桜を見続けながら話していると、「待って待って待って、俺気遣いとかで話しかけてないしバリバリ下心なんだけど。」なんて赤くなった顔を片方の手の掌で隠しながら言う4️⃣1️⃣くん。
「···そっか、下ご···えっっ」
ほんわかした気持ちで復唱しかけてどえらいことを言われていることに気づいた🌸ちゃん。
「なんか意外と俺のこと見てくれてたらしいから、これからぐいぐい行くと思う。」
宣言して、去っていく4️⃣1️⃣くんの背中を🌸ちゃんの「えっ」という一言が追いかけていく。
🐆「何しんみりしてるんだよ、花より団子だろ。」
校舎の近くにある桜の木をボーッと眺めていたら、ニヤニヤしながら🐆くんが声をかけてくる。
「そのとおりだけど。」
「その通りなのか。」
「それは置いといてさ、桜の時期ってなんでこんなしんみりするんだろうね。先輩なんて誰ひとり知らないのに。」
そう言う🌸ちゃんに、「じゃー、見なきゃ良いんじゃねぇ」って返す🐆くん。
「いやいや、目に入るでしょ。」
「んー、じゃあ。」
って急に背後から目隠ししてくる🐆くん。
「はい、じゃあこのまま左向いてまーっすぐ歩けー。」
「ええっ、物理」
「〇〇の命は今俺が預かった。」
「こわっ。」
なんて言いつつ歩を進めてみる🌸ちゃんにかなりベタっとくっついて誘導する🐆くん。周りから見るともうカップルがいちゃついてるようにしか見えません。
「大丈夫だって。お前が一番好きな俺はどこも行かねぇからさ。」
「は」
「いっっ」
🌸ちゃんが意識してるにも関わらず、ずっとなんでもないふりして🐆くんと話していたのは前から気づいていた🐆くん。
このタイミングで急にそういう事言うから、びっくりした🌸ちゃんはびくっとしてくっついていた🐆くんの顎に頭ぶつけてしまう。
💤「なんか昔この花の花びらで音鳴らしてた奴いた」
部活の帰り道たまたま、校舎前でばったり会った💤くんと🌸ちゃん。
流れで一緒に帰ることになったものの、あんまり話すことがなくてすぐ沈黙が流れる。
その時💤くんの頭にふわりと桜の花びらが落ちてきて、それを教えてあげる🌸ちゃん。
「そう言えば、昔桜の花びらで音鳴らしてるやついたよね。」って桜の花びらをじーっと見つめて言う💤くんに、「私、できるよ。貸して。」ってにっこり笑う🌸ちゃん。
言っていた通り、桜の花びらで音を鳴らし始める🌸ちゃんに、「おー。」と拍手する💤くん。
「俺もやってみたい。貸して。」
「え。これ私が口つけたから汚いよ。」
「え、でも地面に落ちてるやつのがばっちぃじゃん。」
「そりゃぁ、ま…いやどっこいどっこいでしょ。」
なんて会話をしながら歩いて、桜の花びらの取り合いが始まる。
「「あ。」」
でも、桜の花びらも頑丈ではないから千切れてしまう。
「…ところで俺と間接キスになっちゃうって意識した」
花びらが千切れたあとに、話しかけられてびくっとする🌸ちゃん。
「えと、…内緒。」
なんて顔を真っ赤にしてるから好意がバレバレすぎて、💤くんは頭抱えながらしゃがみ込んでしまう。