隣人愛202号室。
それがこの家での私の部屋。
驚くほどの美形揃いで、驚くほどの奇想天外揃いのこの家で、私は生活している。
逆ハー展開など期待しても無駄なことは初日に痛感した。足を踏み入れた瞬間に奴隷契約書に捺印させようとしてきた彼であったり、靴を揃えないと笛を吹き鳴らす彼であったり、新しい入居者である私になど目もくれず鏡と対話して最終的にその日一回も目が合わなかった彼であったり。
彼らが私を『女』として見ている可能性は早々に潰えた。いや見て欲しいわけではないけど。少なくとも誰も私を『恋愛対象』という名目の『女』としては誰も見ていないのだ。ありがたいことだが、なかなか複雑な乙女心である。
しかしそんなことはどうでもいい。問題は部屋だ。部屋の位置だ。
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