明星スバルと氷鷹北斗への解釈文(途中)(資料抜けあり)「血」の話。
スバルと北斗を語る上で切って離せないのが「血統」であり「父親」です。
あの明星と氷鷹誠矢は2人と似て非なる人生を歩んでいます。
独りぼっちの神様と救えなかった凡人。
親と子の共通点は氷鷹は明星のおかげで「感情」が出せるようになった、「ロボット」ではなくなった。というものがあります(誠矢さんは明星父の前では感情を出せた、Xday参照)
相違点は明星が独りぼっちか仲間が居たか、神様に仕立て上げられたか上げられてないかでしょう。「単なる人間でしかなかった人に過大なるものを背負わせてしまった結果」と述べられていますがもし「明星スバル」が奇人になっていたら今と違ったストーリーになっていたのかもしれません。
「見たままの、一個の人間として生きていくべき」を叶えられなかったのが父親であり、叶えることが出来たのが魂の双子なのでしょう。(saga2章参照)
話は魂の双子に戻ります。家庭環境が似たようで真逆な2人。
構って貰えない愛してもらえない。自分の親は自分のものだけでは無い北斗
父を失うまでは暖かい幸せな家庭だったスバル。家の中ではお父さんを独り占めできたスバル
ここでもう1人対比されているのが過干渉で虐待といえる程の家庭環境であったジュンがあるのですが魂の双子の話なので一旦置いておきます(多分本来大部分で家庭環境が対比になっているのはジュンと北斗)
私がよく話題にあげているストーリーであるsaga2章、リバースライブでのジュンの台詞にこんなものがあります
「天国でも地獄でも不満は出てくるんでしょうね」
実は魂の双子でもこれが全てだと思います。ある一時までは幸せな家庭だったが全てが崩れ去ったスバル、ずっと自分だけを愛して貰えなかった愛されたかった北斗。どちらが酷いかなんて比較できないと思います。どちらも幼い彼らには残酷すぎるのですから。
けれど北斗は天国側であることを分かっている。だからこそトリスタ内で親の話題や家族の話題となるとグッと堪えているのでしょう。(まあ堪えきれてないことが多いですが)
メイスト一部では親を理由に脅されトリスタ脱退まで追い込まれた北斗。やはり魂の双子を語る上で最後まで着いてくるのは「親」なのでしょう。
氷鷹親子に共通しているものとして「贖罪」があるのですがこちらは後述します
明星スバル→氷鷹北斗
明星スバルを語る上で欠かせないのはアイドルとしての才能でしょう。しかしスバル自身は自分の才能を「内蔵をひとつ余分にくっつけられちゃった感じ」と表現しています。
才能のせいで誰も友達になってくれない。そんなスバルの前に現れたのが氷鷹北斗だったのでしょう。
才能もそうですが特殊な家庭環境。その存在を隠されていたスバルにとって「ほっちゃん」と「大吉くん」としてのひと時はとても楽しい幸せな思い出だったのでしょう。
当初は喧嘩してばかりの2人。スバルにとっては喧嘩が出来るほど対等に扱われることが、喉から手が出るほど欲しかった相手だったではないか。そんな彼らが大きくぶつかり離れ離れになる話、メインストーリー第1部四章「亀裂」では、北斗を必死に引き止めるスバル、引き止めきれなかったスバルを小説版では「神様に見放された殉教者のように」と表現されています。才能が無いと言われ人一倍努力をし、評価される時はいつも親の話。そんなこの時点ではただの凡人に過ぎなかった氷鷹北斗という人間を「神様」と見立てたスバルはとても印象的です。
「独りぼっちだったスバルくんが探しつづけていた、希望」(小説版)が繰り返すことになりますがただの凡人だった氷鷹北斗であるのです。
この前のくだりで「北斗」と初めてスバルが呼ぶシーンがあります。「それすら(スバルが北斗を名前で呼んだこと)無視してしまえるならば-(中略)-なんの反応も示さない機械と同じだ」、そんな機械だった北斗を目覚めさせ1人の人間にしたのは明星スバルなのです。
明星スバルから氷鷹北斗への好意は彼の人間性に起因するものなことが多いです。
氷鷹北斗→明星スバル
ぶっっっちゃけこっちのがよく分からないです!!なんでこんなに氷鷹北斗って明星スバルのこと好きなんですか!?!?
まず氷鷹北斗は明星スバルによってアイドルとして開花しました。孵化したひよこが初めて見た鳥を親鳥と思うように明星スバルに対して好意を向けたのが最初なのでは無いかという印象です。最初だと表現したのがこれが大きく変わってきているからです。
それは「亀裂」およびトリスタ脱退から再加入によるものと、SS決勝によるものがあります。
前者、DDDのことを今も後悔していることはありとあらゆるストーリーで散見されます。恐らくですがここで初めて氷鷹北斗は明星スバルの「脆い」部分を見ることになるのです。自分が離れるだけでこんなにも相手の感情を揺さぶることになる、そんな経験は彼にとって初めての事であり、他人に対して行動を誤ってしまうことは「優等生」の彼には初めての体験だったのでは無いでしょうか。赦して貰えるかわからない受け入れて貰えるか分からないそれでもまたもう1度明星スバルと、Tricksterとアイドルがしたい。そう思えた彼はもうなんの反応も示さない機械ではなく人間なのでしょう。
時は過ぎSS決勝、ここでまず1つ私が「あんスタ世界一の口説き文句」と思っている氷鷹北斗のセリフを紹介します。
「おまえをアイドルにしてやる、俺はお前の大ファンだ」
話は戻りますがあの明星の話を掘り返され明星スバルはまた氷鷹北斗にTricksterに自身の「脆い」部分を見せることとなります。魂の双子という言葉の初出のストーリーではありますが、グラデュエーションでのすれ違いの起因はここにあるのでは無いかとも思います。確実にここで北斗にとっての明星スバルは庇護対象になったのです。
しかし、氷鷹北斗が「守る」という愛情表現しか知らない節があるので仕方ない感もあると思います