企画参加用小説を完成させるまでの紆余曲折メモ企画ポスト
https://x.com/sub_low326/status/1912282278207844430
リメイク対象
https://poipiku.com/1970450/9272829.html
「コラさんは……したことあるか」
「何だって?」
肝心なところだけ妙に歯切れの悪い発言に、おれはいつも通りの調子で聞き返した。何せ筋金入りのドジっ子なのでこんなことはしょっちゅうだ。ローだってそれを分かっているはずなのに、返事もせずにそっぽを向かれてしまった。
時刻は午後十時、駅前の地下駐車場の一角は他に出入りの車もなく静まり返っている。助手席との間には沈黙が落ちたが、何せ長い付き合いだ、ローの考えていることは大体分かる。自分で尋ねたくせに勝手に後悔しているのだ。聞かなければよかった、と。
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