秘書蘆屋×受付立香 受付嬢の立香には憧れの人がいる。
毎朝早い時間出社している秘書課の女性……誰よりも高いスラリとした背に優しげな笑みをいつも浮かべている人だ。
本当ならこんなに早く来なくてもいいのに、接点の無い立香には朝の出社と夜の退社時にしか見ることが出来ないのでそうしている。
「おはようございます!」
「えぇ、おはようございます」
名前は知らない、名字だけなら"あしや"ではないかとそう確証も無いことを知るだけ。
今日も立香は去っていく後ろ姿を見る。
ふと、あの人が足を止めてこちらに歩いてきた。それだけで心臓の音が大きくなっていく。
「申し訳ありませぬがランチにオススメの場所はありませぬか……?」
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