ある日、学園長先生に呼ばれ忍術学園を訪れた利吉。
学園長先生の部屋には茶飲み友達である雑渡昆奈門も。
学園長先生は挨拶もそこそこに、頼まれごとがあると利吉に迫る。
その鬼気迫る様に二つ返事で了承をしてしまった。
学園長先生からはペアで臨む必要があると言われ、隣で茶を啜る雑渡を見てぽんと握り拳で手のひらを叩く。
「雑渡さんがこの場にいらっしゃるのは雑渡さんと組むということでしょうか?」
軍師騒動では三人がかりでかかっても手も足も出なかった。
この人と組んで仕事ができたならどれだけの学びを得られるだろうか。
「いや?雑渡殿とは茶を飲んでいただけじゃよ」
ずるっと大きく体勢を崩す利吉。
雑渡は茶を一口啜ると口を開いた。
「ペアで臨む必要があるのであれば手伝おう。君とは一度組んでみたいと思っていたところだ」
6048