受け継ぎ 最初はどうしようもなく怖かった。
ソレをすると何が起きるか想像がつかなかった。だからいつもオイラは兄貴に怒られてた。
でもやってみたらなんて事はなかった。
誰かが怒りに来ることも、何か悪い事が起こるわけもなく、ただ呆気なくオイラの足元で息絶えた。骨が折れる音と共にポックリと。
その次に起きた事がもしかしたら悪い事だったのかもしれねぇ。でもオイラは何故だか分からねぇけど『生き残った』。あいつにバラバラにされたはずの身体は何故だか縫い合わされてて元のオイラの体に戻っていた。
兄貴はやっぱりいなかった。
でも兄貴がいつも首に下げてたネックレスは何故かオイラの手元にあった。
「任務を遂行しろペッシ」
そう言われたような気がした。
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