還るべき場所 曹紫行って……紫鸞……。
………は死んだ……!
思い出せ紫鸞…!
太平の要よ…来るべき選択が来る時……
知らない何かが永遠と声をかけてくる。
ーなんだこれはー
紫鸞は悪夢を見ていた。
真っ暗闇にただ一人立たされ、辺りには何も無かった。
ただ己を攻撃する言葉だけが交錯する。
聞いているだけで頭が割れるような気分だった。
勢いで目が覚めると、まだ外は陽が出ていなかった。
乱れる呼吸を整え、流していた涙を拭く。
着ていた服は既に汗で濡れ全身が気持ち悪かった。
近頃。連戦が続いており、紫鸞の身体はとっくに限界を超えていた。
戦が終わると自室にすぐ戻り、倒れ込むように寝てしまった。
また、暗闇の中で彼は襲われる。
里が狙われている…!
紫鸞……!……………を救うんだ
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