621、『空力』の生贄になる。 惑星封鎖機構が撤退し、アーキバスすらも手を引いた戦域の隙間――。
その空白を縫うようにして、シュナイダー社の開発研究部が極秘裏にルビコン解放戦線へと出向してきた。
名目は「共同開発の継続と戦地試験の協力」。
だが実際には、アーキバスの目が届かなくなった今、同社が本来掲げる理念――〝空力研究〟の深化が、ようやく再始動したのだ。
かつて同社に籍を置き、シュナイダー製AC『スティールヘイズ』を操っていたラスティ。今では解放戦線の一員として籍を戻した男の元に、次々と試験装備が持ち込まれていた。
ブースター、フレーム、アームユニット。
それらの兵装と共に研究者たちが「今回の目玉です」と神妙に差し出してきたのが――新型パイロットスーツだった。
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