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    くろん

    @k_rn35

    サン星サン沼にずぶってる20↑

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    くろん

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    「普段はふたりきりの時にしかしないムーブをうっかり第三者の前でやっちゃって関係がばれるサン星」のおでここっつんこver.

    #サン星
    Sampostelle
    ##未ログ

    バカップルと追いスイーツ「ねぇあんた大丈夫? なんかぼーっとしてない?」
    「……うんー? だいじょーぶだけどー?」
     なのかの心配を星は否定してみせたが、その返答がすでに間延びしていて微塵も大丈夫そうではない。これは今日の依頼は中止だなと、なのかは依頼人であり目下の案内人であるサンポへと声を掛けた。
    「ごめん、なんか星が調子悪いみたいだから依頼はまた今度――」
     その言葉に、少し先を歩いていたサンポがこちらへ戻ってきた。てっきりニ、三言やりとりして解散になるだろうと思っていたなのかには一瞥もくれず、星の前に立つ。そのままごく自然な動作で星の顔に手を添えてそっと上向かせたかと思うと、こつん、と額同士を触れ合わせた。
    「えっ」
     思わず漏れたなのかの声に二人からのリアクションはない。
    「……ねつ、ある?」
    「いつもより少し高そうですね。念の為ナターシャさんに診てもらいましょう」
     いつもよりって何、あんたたちいつもこんなことしてるの? ってか何で星も当たり前のように受け入れてるの!?
     声にならない疑問を頭の中でぐるぐるさせるなのかに気付く様子もなく、サンポは星を抱きかかえるようにして歩き出した。「歩けそうですか? それとも抱っこの方がいい?」「んーん、だいじょぶ。あるける」などとふわふわした会話を交わしながら。
    「……ちょっと待った!」
    「え?……あっ」
     たまらず引き留めたなのかの声に、サンポが弾かれたように振り返る。今の今まで本気でなのかの存在を忘れていたのだろう、ものすごく気まずそうに目が泳いでいた。それでいてその両腕は弱った星を守ろうとでもするかのようにがっちりと抱え込んでいる。
     なのかは突然口の中に大量の砂糖が湧いて出たような錯覚を覚え、自分の顔がどこかの遠い惑星にいるというチベスナなる生き物みたいになってゆくのを感じた。
    「あの、三月さん……?」
    「……やっぱりいいや、大体分かったから。――星のこと、よろしくね」
     色々な意味を込めた「よろしく」に、サンポが若干引き攣った顔で「ええ、それはもう、お任せください」と言い置いてそそくさと立ち去ってゆく。星の方は何とも安心し切った表情でなすがままに運ばれており、見送ったなのかは己の口の中にザリッという音を聞いた気がした。
    「あーもー、やってらんない!!」
     甘さには甘さで対抗とばかりにヤケ酒ならぬヤケスイーツを決めるべく、なのかはベロブルグで今一番話題のカフェへと駆け込んだ。ケーキやらタルトやらを片っ端から三つずつ頼み、二セットはテイクアウトにしてもらう。ひとセットはどうせ今ごろ自分と同じ目に遭っているだろうナターシャへのお見舞いであり――もうひとセットは、なのか自身のツーラウンド目のためであった。
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    くろん

    DONE余裕ある大人の態度で星ちゃんを口説くサンポとばっちり口説き落とされる星ちゃんとその後の逆転劇と星ちゃんの独占欲の話
    かわいいあんたは私だけのもの 未だに時折何かの間違いか、そうでなければ夢か何かかと思ってしまうが、私は今、サンポといわゆる「お付き合い」というものをしている。
     サンポから好きです付き合ってくださいという申し出を、少しばかり遠回しな言い方で受けた時、私が真っ先に感じたのは困惑だった。
     私には「好き」というものが分からなかったから。
     私の知っている好きとは星穹列車の仲間や開拓の旅で出会った人たちに向くものであり、それはきっとサンポの言う好きとは違うものだろう。私は彼らと恋人のように接したいとは思わない。
     イエスノーの返事の代わりに正直にそう打ち明ければ、サンポは「ならお試しで付き合うのはいかがです?」と言った。
    「お試し?」
    「ええ。僕だって始めから都合よく両思いになれるだなんて思っていません。まずは付き合ってみて、僕を好きになれるかどうか試してほしいんです。じっくり考えていただいて構いませんよ? こう見えて気は長い方ですから――ああもちろん、お試しの間は一切手を出したりはしません、誓って」
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    くろん

    DOODLEサンポが後天的に女体化した星サン。星ちゃんに捨てられるくらいなら男に戻れなくてもいいサンポと、どんな姿でもサンポがサンポであればそれでいい星ちゃんの話。

    書けるところだけ書いたので途中のシーンはメモ書きだけしてすっ飛ばしてます。
    純愛メタモルフォーゼ 届いたメッセージにはたった一言、たすけて、とだけ綴られていて。常にない簡潔さに嫌な予感を覚えた星は、一緒に送られてきた位置情報が示す場所へと急いで駆け付けた。
     救援要請の送り主が所有するセーフハウスのひとつ。小屋、と呼んで差し支えない大きさのそこは、入り口のドアを開けさえすればひとつしかない部屋の全貌が見渡せる。目的の人物は、部屋の隅に据えられたベッドの上に座り込んでいた。肩からブランケットを羽織り、それで包むようにして自分の体を抱きしめている。両目からはボロボロと涙がこぼれ、ブランケットの端をびしょびしょに濡らしていた。
    「サンポ……?」
     思わず疑問系になったのは、その人のそんな姿が珍しかったからではない。それが本当にサンポなのかどうか確信が持てなかったからだ。何しろ今の「彼」ときたら、短かったはずの髪は肩の下まで伸び、体も全体的にいつもより小さくラインが丸みを帯びている。極め付けに、胸が大きかった。元々の雄っぱいも中々のものだったとは思うが、今はそれとは次元が違う。男性ではありえない嵩高さで、二つの膨らみが夜着のシャツをはち切れそうなほどに押し上げていた。
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