他課の同僚の女性について 職場に美しい男の子がいる。
本当に美しいので、王子様と呼ばれていて、そして彼は振る舞いも美しいので誰からも少しだけ距離を置かれていた。
わたしもそうなので、少しだけ親近感を持っている。
もちろんわたしは普通の、少しだけみんなと上手く合わせられないだけの、少しだけ嫌われている女なので一緒にされたくはないと思うけど。
「よりぴが振られたの!?」
と言った時に、同じテーブルに座った3人の顔が少しだけ強張ったことには気付けた。多分声が大き過ぎたんだと思う。パフェをひと口入れて、会話のタイミングがズレたのを誤魔化した。
「うん、振られたんだって千葉さんに。あんな美少女でも駄目かー」
「うちの男子はみんな調子乗ってんね」
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