夏休みも終わり、季節は木の葉も色付いてくる秋を迎えようとしていた。
箱根学園では既に文化祭の準備が始まっていた。
昨年度に行われた文化祭で披露した執事喫茶が好評だったことや、周りからも何故か期待の声が上がっていたことにより、オレたち箱根学園自転車競技部は今年も執事喫茶をやることになっていた。
昨年度同様に、何故か少しのメイド服を用意して……
去年とは違い、事前に被害者……いやありがたーいメイド様はくじ引きや話し合いによって決めておくことになった。
直前でゴネて逃げたりしないようにだ。
話し合いとくじ引きの結果、真波が去年サボったから罰と称して続投。くじで選ばれたのは葦木場と悠人だった。
衣装合わせと称し、それぞれスカートの長さが異なるメイド服とその他部員が着る執事服が用意されていた。
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