ガァデン・レイズピア「調査結果が出たよ」
「……なんの話だ?」
植物園の一角が、物々しい空気に覆われた。何気ない薬草採集の最中、ルークは視線を移す事もなくそれを告げる。余りにも、唐突な切り出しだった。
トレイはそんな神妙な面持ちのルークを眺めると、手にしていた薬草の束を籠に収める。こんな作業の合間にする話ではない。彼の空気が、それを告げていた。
「『仮定』の話さ。しかし、分かったことはあまり色良くない話でね」
『仮定の話』そう先に告げられて、トレイには思い当たる節があったらしい。あれか、と脳裏にいつしか交わした会話の記憶が蘇る。
「よろしくないだって? お前が言うんじゃ、そりゃ大層よろしくないんだろうな」
茶化すような台詞も、どこか心が伴わない。心臓が、嫌な鼓動を響かせていた。
11409