そばは五分以内に食べる。それがニキのポリシーだ。
　つゆで伸びてしまう前に、美味しいものは美味しいうちに食べなきゃ罰が当たってしまう。とはいっても、サービスエリアで提供されるそばなんかは、事前にゆでられた麺を温めてつゆを注いで作られているから、既に伸びてしまっているんだけど。
　夜のサービスエリアは空気が静かだ。同じバスの乗客らしい人が自販機でどの飲み物にしようか迷っているのが見える。コンビニや自販機に人が吸い寄せられていく。この短い休憩時間でそばを食べようとする人はあまりいないみたいだ。いかにもトラックの運転手といった様相の人が丼を食べているのを発見し、勝手に親近感を抱く。
　止まる事なく麺を吸うニキをじっと見つめていた燐音が、視線をニキの背後の時計にうつし、立ち上がった。目で問うと、「トイレ」と一言。

妳與他。晚餐、巧克力派。 叮鈴 聽到制式響聲妳的視線直覺移動到擺在電腦螢幕下方的手機，指尖輕敲喚醒畫面顯示，有封新簡訊。
發送方不是高級品牌保養品回櫃促銷活動或是網購包裹到貨通知，是通訊錄資料裡標記常用聯絡人的Vox。妳們上次通話時間是昨晚睡前互道晚安。

【嘿寶貝，希望來得及一起晚餐，好嗎
我會去接妳，下班見。很想妳。】
有個淚眼汪汪的表情符號在句尾。
妳故作鎮靜地遮掩嘴角彎起的笑容，同時煩惱起來。

昨晚電話結束之際，妳才知道三天後的約會細節是陪同他拜訪老友家。
妳對對方的認識累積於每當Vox談到過去時光他們一起參與的無厘頭事件或是艱辛困苦時彼此的鼓舞相扶。妳總是被逗得嗝嗝笑或是揪心含淚。