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    kanzaki9120

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    kanzaki9120

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    結婚式
    これは🪄👮学校の同期の結婚式に出席する⏳さん。これも年始あたりに書いてたやつ。
    ちなみにE🪨の同期のは呼ばれないし呼ばれても行かないと良いと思う。経緯が経緯だしね。

    結婚式同期の中でもそれなりに早い結婚を決めた奴が、一応オーターに招待状を出した。まあ来ないだろうなと誰もが思ったのだが、返信はまさかの出席。

    「オ…オーターが来るって?」

    「こりゃ新婦側の女の子から未来の嫁は無理か…。」

    「俺の結婚式大丈夫?」

    オーター出席の事実を知った同期はビビり散らしたし、オーターに招待状を送った本人が一番ビビっていた。



    「砂の神杖様だ…。」

    「なんで神覚者様…?」

    新郎側の一部と新婦側はオーターに視線が釘付けである。式の後に予定していたサプライズよりサプライズだ。

    式の後のパーティではひっそりと端に寄って本を読み始めた。そういうところ変わんねぇな。同期が挨拶をしても一言二言話すだけだが、俺達同期からすればこういうイベントにオーターが来たというだけで快挙だ。

    昔、後輩のアレックスがオーターの周りできゃんきゃんとしていた効果がちゃんと出ていた。

    「俺も結婚したらオーター呼ぼう…。」

    「俺も。」

    「…ていうかあいつはアレックスのこと気にかけてたからじゃないか?」

    「…ということは呼んで来るかどうかでオーターの好感度がわかるってことか…。」

    「えぇ…来なかったら傷つくぅ。」

    なんて話をしていたのだが、クソ忙しいんじゃないかな?って時期に招待状を送っても、オーターは同期の結婚式には参加した。なんだかんだで同期だと認識されてたんだなぁ。と少し感動。

    オーターは社交性が高いわけではないし、話しかけんなオーラが出ているから新婦側の女の子に取り囲まれることもなく、いつも端でひっそりと本を読んでいる。一度それが新聞記事になった時は笑ったし、これ以降来てくれなくなるのではと心配したが、オーターは良くも悪くも他人の評価を気にしない。

    そしてとうとう俺の結婚である。オーターに招待状を送ったのだが返信は欠席。は?え?

    「俺オーターになんかした⁉︎」

    「嫌われてるんじゃね?」

    「うっそだろ⁉︎」

    「凄いな。同期初の欠席。」

    「やめろ!やめろ!」

    めちゃくちゃ同期にいじられたが、本当に心当たりはない。いい加減面倒になったのか、忙しいのかわからないが、今まで出席していたのに欠席と返されると堪えるものがある。


    その日の午後建物の倒壊を伴う現場に臨場した。犯人の魔法で倒壊した建物の下敷きになりそうになって、オーターが欠席って書くと死ぬ呪いか何かか?と現実逃避をした瞬間、どっと噴き上がった砂が建物の瓦礫を粉砕した。

    「無事か?」

    オーターである。

    「き…」

    「き?」

    「きゃあぁあっ!オーター様ぁ!」

    女みたいな歓喜の叫びを上げたら塵を見るような視線を頂いた。

    犯人を鎮圧しテキパキと指示を出し終えたオーターに近づくと、オーターは俺を見て僅かにハッとした。

    「そういえば、都合がつかなくて欠席ですまない。」

    「えっ?あぁっ!結婚式。いや神覚者様が忙しいのは仕方ねぇでしょ。」

    むしろ今まで出席していたのが奇跡みたいなもんだ。いやへこむはへこむけども。

    「むしろ今助けてくれてありがとう。」

    「…お前には代返5回分の恩がある。」

    今でこそ規律の鬼とか言われているが、何を隠そうこの男魔法警察学校では大の遅刻魔である。本人は別に望んでいなかったが、同期は大体代返したりなんとか誤魔化したりしていた。教官はめちゃくちゃ怒っていたが、なにぶん合理主義者のコイツには全く響かなかった。

    「…ん?俺の命って代返5回分?」

    「あと4回は助けてやる。」

    「1回分⁉︎軽いっ!俺の命軽い!」

    「冗談だ。」

    「真顔で言うなよ。」

    初めて冗談とか言われた。

    「行けない分花でも送る。」

    「おー。なんか派手なの頼むわ。」

    結婚式当日この発言を後悔した。

    なんだかクソ高い花のアレンジメントが届いたのである。最初豪華な花だなぁくらいしか思わなかったが、招待客の中に花に詳しい人がいて、花の原価だけで俺が嫁に贈った指輪越えの金額。これが神覚者の財力。

    結局我が家にそんな高価な花がどーんとあっても仕方がないから、招待客全員に配ってしまった。フラワーアレンジメントを贈ったのはオーターだと会場の人間にはわかっているから、みんなありがたがってもらって行った。まあ、オーターは注文しただけで触ってもいないだろうけど気持ちの問題である。
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