惰性1Episode1
それは突然目の前に現れた 目が醒めるような【赤】だった
まだ幼さの残る顔にリーゼント、小さい体。
この辺で「水戸洋平」といえば喧嘩上等君としてそこそこ有名で、何かしら誰かしらからくだらないことや理不尽なことで絡まれるのが日常。
本人的には不良をしている気はさらさらない。
カッコいいと思うスタイルが不良のそれで、好きなバイクもそう。
ただ好きなことをやっているだけなのに絡まれてケンカ三昧の日々。
身体能力が高いのか、はたまたケンカのセンスがあったのか、今のところ百戦錬磨。
そのせいで望んでいないケンカにしょっちゅう巻き込まれてしまう。
今日の相手は最悪で3月に中学を卒業したクソ先輩どもが徒党を組んでお礼参りにきた。
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