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    あべっち

    @abe_taruru

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    ゼンゼロに沼った出戻りロートル
    作文お絵かきリハビリ中 🔦右いろいろ

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    あべっち

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    バカップルに巻き込まれた後輩 悠イト+セス
    🏹🔦夫婦の巻き添えを食らう可哀想なセス坊
    マサからの扱いが雑

    浅羽先輩が結婚したらしい 誰と付き合ってるとか
    結婚式のお知らせだとか俺には一切なかった
    後輩としてそれなりに可愛がられてる方だと
    思ってたけど そんな事はなかったみたいだ
    結構ショックだな

    呼び出された喫茶店にどこかで見たような
    男性と一緒に現れた先輩は
    頭を下げて結婚式の事を説明してくれた

    「ごめんねセスくん 事情があって
    式に大人数は呼べなかったんだ
    内緒にしてて悪かったよ」

    「別にいいですよ 俺はただの後輩で
    身内でもなんでもないですし」

    「あ〜拗ねちゃった 紹介するね
    こちらうちの奥さんことライトさん」

    「……奥さん??」

    先輩より頭ひとつ大きくて腕もひと回り太い
    ムッキムキなこの男性が奥さん?

    「みんなそういう顔するんだよねー
    こんなに可愛いのに」

    「お前の目が腐ってるんだ 大袈裟なんだよ」

    「んでこちらが学生の頃の後輩
    セス・ローウェルくん」

    「……はじめまして?」

    いやどこかで見たことあるような?手配書か何かで。

    「うちの悠真が世話になったそうで」

    「ちょっと お世話したのは僕の方なんだけど?」

    そうやって話してるところに 近くの客の

    「ちょっとあれマサマサじゃね?」
    「うっそ隣の人もイケメンじゃん 撮っちゃう?」

    なんて声が聞こえてきて シャッター音が
    響いた途端に 奥さんの顔色が真っ白になった

    テーブルに突っ伏して呼吸が荒い奥さんを
    抱き寄せた先輩は険しい顔で俺に目くばせすると

    「……どこから撮られた?」

    「左後ろのテーブル客です 奥さん大丈夫なんですか」

    「いつもの発作だから」



    うわ。ぶちゅって。ぶちゅ――ってした。
    過呼吸にキスとか貞本エヴァのシンジとカヲル
    みたいな事本当にやる人いるんだ


    ……いつまでやってんのこれ。なんか音が
    妖しいんだけど 舌入れてません?
    心なしか奥さんの息遣いが悩ましいような
    シリオンの聴覚がうらめしい
    変なもの聞かせないで下さいよ!
    あ いま先輩ニヤッてした エロい事したいだけだ
    この人――!!

    やっと顔を離した先輩はそれはそれは爽やかな表情で
    真っ赤な顔の奥さんからボディブローを食らっていた

    「人前ですんなって言っただろうが!」

    「人命救助だから問題ないよ ね?セスくん」

    「いやどう見てもお楽しみでしたよ」

    顔に営業スマイルを貼り付けた先輩は
    盗撮した女性客の席へ向かうと

    「ごめんね 今プライベートだからさ
    撮影は遠慮してもらえる? データも消して欲しいな」

    「はい♡すみませんでしたぁ!」

    ……自分の顔を利用するのに躊躇がないよなあ
    盗撮犯はあっさり撮影データを消してくれたようだ
    席に戻ってきた先輩は苦々しい表情で

    「見世物じゃないんだよクソが」

    と言い放った それ盗撮犯に直接言ってくればいいのに



    「……まあご覧の通りうちの奥さんはカメラに
    トラウマがあってさ 報道される訳には
    いかなかったんだよ それでギリギリまで
    人数絞ったわけ」

    「セスくんの事無視してた訳じゃないんだよ?
    でも君隠し事出来ないじゃん」

    「それは否定しませんが ついこの間も
    そんな事があったような」

    「気のせい気のせい まあそういう訳でさ
    これからは夫婦共々よろしくねってことで」

    「それはかまいませんけど 人前でキスシーンとか
    大丈夫なんですか?」

    「清純派演じるのも飽きたからね 知ったこっちゃ
    ないよ」

    「俺はよくないぞ もうこの店来れないじゃないか」

    「なになに〜?さっきの続きする?」

    「バッッッカ!! このスケベ!!!」

    「……いやー 先輩も男だったんですね」

    「僕の事何だと思ってたわけ?連れション行ったこと
    あったよね」

    「いや普段はかわいい系で売ってるじゃないですか
    雄っぽいとこ珍しいなって」

    「君の事実技で散々ボコった気がするんだけど
    あれは漢らしさに入らないわけ?」

    「容赦なかったですよね先輩」

    「愛の鞭だよ」

    「今度話聞かせてもらっていいか?こいつ自分の
    昔のこと全然教えてくれないんだ」

    「余計な事教えたらただじゃおかないよ」

    あ これガチで殺られるやつ

    「じゃあ僕らはこれで失礼するね
    お勘定払っておくから」

    「また今度」

    先輩たちはそそくさと行ってしまった
    どこかでイチャイチャするんだろうか
    ……想像してしまった 勘弁してほしい
    詮索したそうな周囲の客の目線を無視して
    オーダーした料理を完食してから悠々と店を出た


    後日奥さんに呼び出されて先輩から
    半殺しの目に会ったのはまた別の話だ
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