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    にげちゃん

    避難所

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    にげちゃん

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    あんまりなことがあった(※pv)ので30分くらいで書いたビス父

    一応SH後時系列かも。エロない。ほんとに落書き。ただつよつよビスち書いて落ち着きたかった代物なので気にしないでください。

    野獣、戯れるのみ「少しは手加減しろよなぁ。」
    「手加減ってなんですかぁ?」
    「おいおい、敵みてぇなこと言うなよぉ。」
     
     やっぱし悟飯って『そっち系』なんか?と悟空の疑いは日々募る。
     かの破壊神様と天使様が黙って首を横に振ってしまうような奴に、育てた覚えなどない。元大魔王で今は神様…いやいや神様じゃなくて今はただの戦士、を名乗る好敵手には、おいなんかしただろ、と問うたのだが、きっかけを作っただけだと言われた。
     いや、違うのだ。自分が聞きたいのは、そういう、『すんげぇつえぇやつ』になった理由の方ではない。その状態になるとどうも、性格が変わっているような気がするのは、気の所為ではないはずだ。
     好戦的で、積極的で、能動的。ついでに爆発力があって衝動的。ビーストの悟飯はそういう男だ。日頃仕事と家族一筋、いや二筋?で、修行はほどほどどころか滅多にしないのに、そのパンチ一つでベジータが目の色変えて「やらせろ」とせがんでくる始末だ。ブロリーは全身身震いして、まだ警戒している段階に見えたが。
     要するに悟飯には強さの理由とか理屈が全く通らないのだ。それをウイス様は「理不尽って言うんですよぉ」と要約してくれたが。
     
     最初はそりゃすげぇ、流石悟飯、と思ったのが本音だ。でもその強さを、「理不尽」と言われたのには納得するしか無かった。
     ジレンやヒットのように、悟空達とは根本的に能力の系統や伸ばし方、本能の面で、強さの質が違う強者はそこそこいる。悟飯は、どうもそちらの気がするのだ。修行で基礎的な能力を伸ばしたのは己やピッコロだが、これは、サイヤ人、の進化系統とは、なんだか違う気がするのだ。かといって、身勝手の極意のように、天使や神の力という風でもない。禍々しくて、でも悪意は感じられない。それでいて、計り知れないほど膨大な気の塊を相手にしている気分だ。さっきは「敵」なんて言葉を使ってしまったが、それもなんだか違う。

     つまりは、悟空にとって、ビーストの悟飯は『はじめて』のタイプだった。うまく説明はできないのだが。

    「わ、と」
    「あは!これも見切れるんですか!すごいやお父さん!僕加減してないですよっ!」
    「掠ってるって、悟飯、ちょっ、まてまて、おわ!」
     
     今の、本気の速度だったのか、と思った。身勝手の恩恵で躱しはしたものの、道着は刃物で切られたように裂けてしまっている。
     …だが体が勝手に動く分、分析する時間は取れた。今の悟飯のは『当てる気は無かった』と察して、『でも速度は落ちるどころか増している』という観察結果を弾き出す。日頃修行なんかしないとは思えない体力だ。どれほど増強しているのか、底が全然見えない。
     悟飯には敵意なんかない。何故かと言うと、勿論これは組手だから…ではない。
     
    「ねぇお父さん!楽しいです!でもね!そろそろ!逃げないで!降参っ!して!ください!」
    「わっ、わっ、う…!」
    「じゃないと僕マジになっちゃう!!!」
    「もうマジ!だろっ!」

     悟飯は、遊んでいる。遊んでいて、身勝手でやっと追いつける速度なのだ。
     それが今の悟空が、悟飯を末恐ろしいと感じる部分だった。

    「もぉっ!いじわるなんだから!!!」
    (あっ、やべぇ)
     
     そしてその速度がまた一段階増した。本気、なんていうのは嘘だ。いやもしかしたら悟飯でさえ、自分の本気がどこなのか想像つかないのかもしれないが。
     ヂッ、と掠った拳が、空気との摩擦で火花さえ散らしているような気がした。よろけた所に追撃が来るかと思ったが、拳ではなくて掌が、悟空を支える。

    「…っ…とぉ…」
    「………お父さん…?」

     覗き込まれると、うまく影になっていた。見慣れない赤い目だけがじっと悟空を見つめる。何故か、答えを間違えてはいけない気がした。

    「………ええと、悟飯、そろそろ休憩しねぇか?もう何分も打ち込んでるし、さ。」

     両手をあげて、悟空は降参のポーズを取った。すると、悟飯は。

    「鬼ごっこ!」
    「へ?」
    「僕の勝ちですねっ!ヒャッホウ!!!」
    「………うん、そうだな。」

     そうか。本気で遊んでいたんだ、と悟空は思った。ビーストの悟飯にとってこれは、何の変哲もない、父親との遊びに過ぎなかったのだと、その時理解したのだ。 
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