【獄都二次】清兵衛杉と庄兵衛杉<前編> 四月十六日、日和山応宗寺の境内で、同寺の住職を務める────さん(五四)が伐採作業中に倒れた木の下敷きとなり死亡した。──署は業務上過失致死の疑いで、作業をしていた林業経営の男性(四七)を書類送検した。
応宗寺は境内にある樹齢五百年を超えるスギ「清兵衛杉」と「庄兵衛杉」が都の天然記念物に指定されたことで知られる。先月の嵐により清兵衛杉が被害を受け、本堂に倒木する可能性があった事から伐採が決まった。本件はその作業中の事故だった。残る庄兵衛杉も本堂に向かって僅かに傾いており、表皮には害虫被害による裂け目が見られることから伐採が検討されていた。町によるとこの度の事故の影響から作業の再開は未定。また住職不在の応宗寺も今後の見通しが立っていない。
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