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    ショタ攻め御沢。ミユキ社の御曹司御幸一也18歳と一也が幼い頃に野良犬みたいに拾って護衛についた沢村栄純34歳の歳の差ラブ。
    ひさびさに読み返したら性癖詰まってていいじゃんってなったけど未完だから供養。

    「栄純が後ろでイッてるところをガンガン突いて、普通じゃいられなくしたいんだ」

    「おまえ……なにがしたいんだよ!」っと投げかけた俺の言葉への返事であるそれを聞いて、瞠目した。あるまじきことだけど、一瞬意識を失ってたかもしんない。
     それから激しく後悔した。
     後悔して反省したら、すぐに逃げ道を探す。
     真っ直ぐに見つめていた坊ちゃんからチラリと視線を外して退路を確認する。
     この部屋にある外へと繋がる扉はふたつ。
     ひとつはさっき目の前の坊ちゃんに呼び出されて入ってきた両開きのドア。
     それから、もうひとつは燦々と陽の当たるバルコニーに続く掃き出し窓だ。
     ただ、ここは御幸家本邸の四階だ。二階……ギリでも三階の高さなら飛び降りて怪我せずに着地できる自信はある。けど、四階の高さからじゃ地面が遠すぎる。この屋敷はどの部屋も天井が高くて、普通の一軒家よりもずっと大きい。バルコニーへ逃げるのはあまり得策じゃない。
     ーー例えば、バルコニーに出て、そこから大声で助けを求めるとか?
     ちらりと頭をかすめた思考は即却下だ。
     目の前の、俺をここに追い詰めた男は、幼い頃から知っていて、その成長を身内のように見守り続けてきた。俺なんかが恐れ多いことだけど、それを許してくれていた。
     それに曲がりなりにも今の今まで敬愛し尊敬し信頼していた命がけで仕える主だ。いくら自分の身に危険が迫っていようとも、長年仕えた彼の評判を墜とすようなことはしたくない。甘いかもしれないけど、それが俺の本音。

     それにしても、だ。甘くみていたのか、俺は。一也坊ちゃんを。
     彼が俺より16も年下だからとか、俺はもう34だから、なんてのはこの坊ちゃんにはなんの効力も奏さなかったらしい。
     坊ちゃんからの愛の告白を受けるたび、それらを理由にかわし続けていたつもりの自分を殴りたくなる。
     かわしてなんかいなかった。坊ちゃんは本気だったんだ、ずっと。

     何年もの間、それを見誤ったのは俺の甘さだ。

    (あ〜っ! いっつも最悪を想定しろって言ってんのに! なんなんだよっ!)
     チッと心の中だけで舌打ちをした。悔しくてもムカついても、やんごとなき御方の警備を担当する以上、舌打ちなんて下品なことは人前でできない。心の中でだけ、柄の悪い言葉使いや仕草をするのは、癖みたいなものだ。
     十年以上御幸家にーー否、御幸一也に仕えてきて、身に染みついた習慣。それは舌打ちをしたくなった元凶を作った人物にさえ発揮されるらしい。

    「逃げ道は、ないよ」
     トンッ、と坊ちゃんが俺のすぐ横の壁に手をついた。
    「それとも、俺を晒し者にする?」
     クソッ! こいつはそんな選択肢を俺が絶対に選ばないってわかってて言ってる。
     俺はいわゆる壁ドンってやつで閉じ込められていた。出会った頃は、あーんなにチビだったくせに、いつの間にこんなスクスク育ちやがっていらっしゃるんだ。ムカつく。俺を悠々と見下ろすなっ! 坊ちゃんなんて、セミにおしっこかけらてたってピーピー泣いてたくせにっ!

     世の女性が揃ってみとれるような美貌が目の前に迫る。幼い頃は見た目の愛らしさと相まって、天使のようだと言われていた微笑みは、今や悪魔のようだ。
    「ッ!」
    「怯えてんの? 俺に」
     クスクスと笑うけど、笑い事じゃねぇ!
     実際、俺は結構怯えてる。まさかこんな歳になって、16も歳下の雇用主に『後ろでイッてるところをガンガン突きたい』なんて言われるとは思ってもみなかったんだぞ。一言も意味がわかんねぇー。
    「え? 栄純、男同士のやり方知らない? まぁ俺がわかってるから大丈夫だけど……ま、実地でやってみたらイケるって。おまえ、頭で考えるより身体で覚えるタイプなんだろ? 片岡が言ってた」
     片岡っていうのは、俺の直属の上司の名だ。御幸家警備部の部長。ヤ◯ザ顔負けの強面。
    「怖がらないでよ、優しくする。予習はバッチリ。俺の勤勉さは栄純も知ってるだろ?」
     ニッと笑う坊ちゃんはまったくもって普段通りで、俺にはそれが恐ろしかった。
     こいつは、本気で俺を抱こうとしてるってことを思い知らせされる。こんなん冗談でも遠慮したい。ほとんどホラーじゃねーか。
    「ぼ、坊ちゃん。あんたこ、婚約するんじゃねぇの?」
    「しないよ。お見合い写真もらっただけ。俺に政略結婚なんて必要ないし、そもそも結婚なんてするもしないも自由意思だろ? そう言ってくれたのは栄純だ」
     坊ちゃんの言葉に、数年前のやりとりを思い出して、俺は思わずほぞを噛んだ。
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    sou267

    MOURNINGショタ攻め御沢。ミユキ社の御曹司御幸一也18歳と一也が幼い頃に野良犬みたいに拾って護衛についた沢村栄純34歳の歳の差ラブ。
    ひさびさに読み返したら性癖詰まってていいじゃんってなったけど未完だから供養。
    「栄純が後ろでイッてるところをガンガン突いて、普通じゃいられなくしたいんだ」

    「おまえ……なにがしたいんだよ!」っと投げかけた俺の言葉への返事であるそれを聞いて、瞠目した。あるまじきことだけど、一瞬意識を失ってたかもしんない。
     それから激しく後悔した。
     後悔して反省したら、すぐに逃げ道を探す。
     真っ直ぐに見つめていた坊ちゃんからチラリと視線を外して退路を確認する。
     この部屋にある外へと繋がる扉はふたつ。
     ひとつはさっき目の前の坊ちゃんに呼び出されて入ってきた両開きのドア。
     それから、もうひとつは燦々と陽の当たるバルコニーに続く掃き出し窓だ。
     ただ、ここは御幸家本邸の四階だ。二階……ギリでも三階の高さなら飛び降りて怪我せずに着地できる自信はある。けど、四階の高さからじゃ地面が遠すぎる。この屋敷はどの部屋も天井が高くて、普通の一軒家よりもずっと大きい。バルコニーへ逃げるのはあまり得策じゃない。
     ーー例えば、バルコニーに出て、そこから大声で助けを求めるとか?
     ちらりと頭をかすめた思考は即却下だ。
     目の前の、俺をここに追い詰めた男は、幼い頃から知っていて、その成長を身内の 1876

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