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    TRAINING征陸さんのセーフハウスを出る狡噛さんが、あかねちゃんに書いた手紙のこととか、宜野座さんのこととかを思い出すお話。
    800文字チャレンジ23日目。
    最後の言い訳(愛してる) ギノに手紙は書かなかった。彼に迷惑はかけられないと思った。これ以上、彼を俺の人生に巻き込んではならないと思った。常守に手紙を書いたのは、彼女が俺に夢を見ているところがあったからだ。俺は刑事ごっこが最後までしたかった。佐々山のようになりたかった。その遊びをするにはギノじゃなく、常守が適任だった。それだけだ。彼女は俺を恨むだろう。秘密を握らされて、それを皆に告白する時俺を恨むに違いない。俺とギノの仲を彼女は察しているから、ギノに伝える時も苦しいだろう。けれど彼女なら耐えられる。俺はそう思って、あのセンチメンタルな手紙を書いた。
     バイクに乗りセーフハウスを出ると、妙に凪いだ気分だった。風は頬を撫でてゆくし、それは冷たいのだけれど、槙島との決着が迫っていることに、俺は終わりを感じていた。この事件が終わったら、きっと俺は処分されてしまうだろう。自分の色相が濁っていることも分かっている。人を殺そうと決めてしまったら、もう元には戻れないことくらい、一般市民でも知っている。でも、俺は槙島を、自分の双子のようなあの男を殺さねばならなかった。
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    TRAINING宜野座さんが香水をつける理由と付けない理由。
    800文字チャレンジ49日目。
    薔薇の香水(煙草の代わりに) セクシーで魅力的な花城は、いつだって誰かに求められている。けれど本人にその気はないのか、誰かと飲みに行ったなんて噂はとんと聞かない。プレゼントを受け取ってくれと押し付けられているのは見たことがあるが、俺が知りうる限りアプローチを受けているのを見たのはそれだけだ。花城は仕事一筋な女で、東京の公安の霜月美佳をからかうのを趣味にしている以外は地味な女だった。勿論仕事は出来るし装いは美しい。艶やかな金髪、赤いひし形の石をはめたイヤリング、金色のラメが入ったピンク色のルージュ、やはりピンク色のマニキュアに、赤いセットバックヒール、大きく胸元が空いたスーツは高級ブランドのもの。唯一つけないのが香水で、それは潜入捜査に邪魔だからという理由だったからなのだが、今日はどうしてか彼女は薔薇の匂いをさせていた。ディプティックの甘い香り、よく似合ってはいるが、今日は重要な会談か何かが入っているのだろうか? 俺は変に突きたくなくて黙っていたが、ギノはそんなこと気にしていなかったのか、直接「課長、新しい香水か?」なんて聞いていた。花城はその言葉に綺麗な眉を吊り上げ、不機嫌そうに腕を組む。そして自分のデスクチェアに身体を預けると、「断れない案件があってね」とだけ言った。俺はそれで全てを察してしまって心の中で十字を切る。おおよそ上層部の誰かがおせっかいを焼いて誰かと引き合わせたか何かなのだろう。香水はその相手からのプレゼントだ、きっと。
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