一口で七年という年月は言葉で表せるが、実際に体感するとやはり長いものである。
死別していたその期間の間、孫悟空は界王星の元で修行に励んでいたわけだが、地球の孫家では次男悟天が生まれ、長男悟飯は勉学に励むなどの生活を送っていた。
それらの「日々」をチチは写真に撮り綺麗にアルバムに納めていたので、悟空はパオス山の我が家に帰ってきたあと息子らに説明されながら写真を見て、七年という自分がいない時間を、家族がどう送ったのかを知ることができた。
「これ、母さんが頭にのっけてんのって花かんむりか? なんか緑色だけど」
「ちがうよ、お父さん。それはね、オリーブのかんむりだよ」
「オリーブのかんむり?」
「そう! これはね、ボクの学校の運動会の写真。お母さんはホゴシャリレーでアンカーでね、バトンをもらったときは後ろの方だったんだけど、ぐんぐん、ぐんぐん他の人を抜いて行って一番でゴールしたんだよ。オリーブのかんむりは一等賞のしるしなんだよ」
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