2021.12.11「不死身の長兄」web拍手お礼画面⑩ ぼんやりと目を開けると、まだ、体は重く、けだるい疲れが残っていた。
いまは何時だろうか。朝になったのか。
あれから、どのくらいの時間が経ったのか。
自分の置かれた状況を把握するのに時間がかかった。
少しだけ、目を動かしてみた。
私の隣に、ぬくもりがある。
私と同じベッドの上に寝かせられた、その小さな温かさを感じ、私は、胸がいっぱいになった。
よかった。夢じゃなかったんだ。
私が目をさましたのに気付くと、ベッドの脇に座っていたヒュンケルが、小さな声で私に呼びかけてきた。
「マァム。目が覚めたのか?」
「うん。」
「無理をするな。眠れる時に眠っていた方がいい。
・・・まだ、この子も眠っている。」
「うん・・・。」
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