抗う者達⑦ ──だというのに。
何かが、何かがそびえ立っている。
「……うげぇ……」
呆然と、えべたんが呟いた。
突風に見舞われ、避けるために入った洞窟の中で、四人はそれを見つけた。
奇妙な生物の化石だった。
身の丈は2.5メートルほどか。
胴体は表面が畝のようになっている樽と表現すればいいか、細い腕が放射状に突き出ており、胴体の頂と底にはコブもしくか球根に見えなくもないものが生えている。
「古代の海底生物みたいな姿だな」
杉山が言う。
「あー、なんかそんな感じに見える。古代生物って大体変なフォルムしてるよね」
納得してうなずくえべたん。
「……本当にそう思うか?」
八木山の言葉に杉山はため息をついた。
「お前はまたそう不安がらせるようなとを言う」
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