適材適所①いつもと同じ曜日。いつもと同じ時刻。いつもと同じ地下スタジオ。そして、いつもと同じ、練習場にいる面々。
しかし、今日ばかりはいつもと雰囲気が違っていた。
「は、初めまして!黒崎紅音といいます!どうぞよろしく……」
そう言ってぺこりと頭を下げる、いつもとは違う顔。それも、思わずハッと目の覚めるような美少女だ。黒崎紅音と名乗ったその黒髪の美少女は、緊張しているのか少し震えている。
「オイオイ、そう固くなるなって!オレたち、もう仲間なんだからよ!タメ口でいいぜ!……だろ?富良野?」
「そうにしたっていきなりグイグイ距離縮めるのはセクハラなんだなリーダーwwww」
「ちょっ、誤解を招くようなこと言うんじゃねぇよ!せっかくうちに入ってくれたのに警戒されるだろ!」
3710