音楽室の前で待つ 音楽室を出て顔を上げると、そこにはいるはずのない人物が目に入り、思わず足を止める。
そのことに気づいた相手…… サタンは自分を見つけると柔らかく微笑んだ。
「お疲れ様。人間界の『部活』も魔界と似たようなもんなんだな」
サタンの言葉に「見ていたのか」と問いかければ、サタンは楽しそうに笑った。
「君を見ていて、何か問題でもあるのか?」
そんな問いかけに「恥ずかしいから」と返すと、サタンは顎に手を当てて何かを考え始めた。
「うーん。恥ずかしい、というのは……」
サタンが一歩近づき、自分に向かって手を伸ばした…… が、何かに躓いたらしい。サタンの体が自分にぶつかりそのまま床へと倒れ込む。
サタンが自分の上に重なる形で、自分を見下ろしていた。
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