ロイドさんが帝国からの出頭命令に応じず、指名手配されてからしばらくが過ぎた。
特務支援課として活動する間に多くの人と絆を紡いだあの人には、たくさんの協力者がいる事は知って
いる。それでもやはりちゃんと食べているのか、たまにはベッドでゆっくり休めているのかと気になっていたところへ協力して欲しいことがある、なんていう連絡が来て飛んでいってみれば、開口一番、元気だったか、ちゃんと食べてるか、なんて聞かれて、それを聞きたいのはこちらの方だ、とがっくりと力が抜けた。
「……それはこちらの台詞です、ロイドさんっ。協力してくださる方がたくさんいるのは、知っていますけど…!」
「あ、はは。いや、ついな。大丈夫、俺たちは元気だよ。……会いたかった、リーシャ。協力して欲しい事があるのも確かだけど、それ以上にこうして会えた事が嬉しいよ。…君を危険に晒す事になるし、ちょっと、不謹慎かもしれないけどな」
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