みんなで一緒に日の出が見たい。
そうキーアが言い出したのは大晦日、あと数時間経てば年が明けるという時間だった。
「突然どうしたんだ?キーア」
キョトリとした顔でそう尋ねるロイドに、なんとなく、とキーアは返す。
そういえば、彼女が来てから、というより支援課が発足してから、みんなでゆっくり正月を祝った事などなかったかと思ったロイドは、ならみんなで明日の朝、見に行こうか、と言い置くと、ランディと共に深夜の巡回に出ていく。年末年始、特に今夜はトラブルも増えるだろうと、広域防犯課から手伝いの要請があったためだ。
後に残った面々は行ってらっしゃい、気をつけてね、と見送ると、日の出を見るためには早く寝ないとね、とキーアを寝かしつけにかかり、彼女も素直にそれを聞き入れる。
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