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    ともえ

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    三浦常春

    PROGRESSぼそぼそ書いていた番外の一部(下書き)です。
    現在18000文字で全体の3分の1くらいしか書き終わっておらず、最後には何文字になるか……(震え)

    『竜の瞳の行く末は』、第1章に登場した老婆プランダ・ベッカーに焦点を当てた作品です。

    誤字脱字があったら、こっそりでも堂々とでも教えていただけると助かります( ;∀;)
    砂漠の魔女が生まれるまで(『竜の瞳の行く末は』外伝) ある晴れた日のこと、シュティーア王国王都の一角に怒声が響き渡った。
    「泥棒ー!」
     賑わいを切り裂く野太い怒号と、それから逃げるように人混みをかき分ける浪人が一人。腕にはひしゃげた皮の袋が握られていた。浪人の足取りはどことなく頼りない様子であったが、速さといえばさながらハヤブサのよう。怒号を引き離して中央街から離れようとした。
     ちょうどその時である。
     青みがかった髪を揺らし、女が群衆を追い抜く。膝丈の外套(コート)を翻し、皮帯(ベルト)に差していた杖を引き出して、素早く詠唱した。
    「……『水の精霊よ、我に力を――!』」
     杖の先に水が集まる。言葉に応え、形を変えた魔力が泥棒の足へと絡みついた。どしゃりと無様にも倒れ伏す泥棒は、はっとして足を振るが、魔術が解けることはなく。薄汚れた革靴を、貧相な下履きをずしりと重くしていた。
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    sgm

    DONE去年の交流会でP4P予定してるよーなんて言ってて全然終わってなかったなれそめ曦澄。
    Pixivにも上げてる前半部分です。
    後半は此方:https://poipiku.com/1863633/6085288.html
    読みにくければシブでもどうぞ。
    https://www.pixiv.net/novel/series/7892519
    追憶相相 前編

    「何をぼんやりしていたんだ!」
     じくじくと痛む左腕を抑えながら藍曦臣はまるで他人事かのように自分の胸倉を掴む男の顔を見つめた。
     眉間に深く皺を刻み、元来杏仁型をしているはずの瞳が鋭く尖り藍曦臣をきつく睨みつけてくる。毛を逆立てて怒る様がまるで猫のようだと思ってしまった。
     怒気を隠しもせずあからさまに自分を睨みつけてくる人間は今までにいただろうかと頭の片隅で考える。あの日、あの時、あの場所で、自らの手で命を奪った金光瑶でさえこんなにも怒りをぶつけてくることはなかった。
     胸倉を掴んでいる右手の人差し指にはめられた紫色の指輪が持ち主の怒気に呼応するかのようにパチパチと小さな閃光を走らせる。美しい光に思わず目を奪われていると、舌打ちの音とともに胸倉を乱暴に解放された。勢いに従い二歩ほど下がり、よろよろとそのまま後ろにあった牀榻に腰掛ける。今にも崩れそうな古びた牀榻はギシリと大きな悲鳴を上げた。
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