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    twstジャミカリとリベサガヘクジェラとか

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    セベクのおばあちゃんになりたすぎておばあちゃん夢書きました。お前もセベクのおばあちゃんにならないか?
     おはぎも食べさせたいけど鮭フライ(田舎の婆ちゃんなのでカルパッチョなんてオシャなものは知らない)とか枝豆ごはんとか村の畑で採れた新鮮なお野菜も食べさせたいんですよ。
     あと帰りにお小遣いも渡したい。これでいっぱい美味しいもの食べてくれ。

     ※パスとっぱらいました。

    セベクとおばあの夏休み〜おはぎ編~「おばあ!! 来たぞ!!」
     玄関の引き戸のガラガラという音をかき消しながら玄関から響く元気な声は、一年ぶりに聞く孫のものだ。
    「まあまあセベクちゃんいらっしゃい。大きくなったわねぇ、一人でこんなに遠くまで大変だったでしょ」
    「この国には移動用の鏡が繋がっているから問題ない。電車とバスの乗り換えも滞りなく来れたぞ!」
     去年より顔の位置が随分高くなったけれど、得意げに笑う顔は去年までと何ら変わらない。
     茨の谷と繋がる鏡はここからは随分遠く、ましてやここは電車も通っていない辺鄙な田舎。辛うじてバスはあるものの、それをいくつか乗り継がなければたどり着けない。ほんの少し前まで小さかった孫がそんな長旅を成し遂げた成長に感動するし、そうまでして会いに来てくれた事が嬉しくてたまらなかった。
     可愛い孫を応接間へと案内すると、真っ先に仏壇の前に進み、大きなバックパックから綺麗な緑色の瓶を取り出してお供えし、おりんを鳴らし手を合わせてくれる。
    「おじい、おじいが大好きだった茨の谷の蜂蜜酒を持ってきたぞ」
    「ありがとねぇセベクちゃん、おじいも喜ぶわ」
     茨の谷に住むバウル氏は孫たちに「お爺様」と呼ばれているそうだけれど、自分も三年前に亡くなった主人もそんな柄じゃない。だから彼らには「おじい、おばあ」と呼んでもらっているのだ。
    「おばあにはこれを。母さんと姉さんが作った黒スグリのパイと塩バニラ風味のサブレだ!」
    「あらあ、嬉しい! お茶を入れるからおやつに一緒に食べましょ」
     料理上手の嫁と孫娘が腕を奮ってくれたお菓子はどちらも以前作ってきてくれた中でも特に美味しくて印象に残っていた。忙しい最中作ってくれたのだろう、彼女達に会えないのは寂しいがその心遣いが嬉しい。
    「二人も兄さんも……父さんも来れなくて残念がっていたぞ」
    「そう……おばあも残念だけど仕方ないわよね、お兄ちゃんもお姉ちゃんもお仕事が休めなかったって言うし、お父さんはぎっくり腰でお母さんは看病に残ったんだもの。でもセベクちゃんが来てくれたから嬉しいわ! さ、座って座って」
     テーブルに着かせた孫の前に置いた空色の切子のグラスによく冷えた麦茶を注ぎ、大きく切り分けたパイに買っておいたバニラアイスを乗せてサブレを数枚添えた皿も隣に並べる。自分の前の皿にはそれぞれ半量を盛った。
     出しなの両親の様子や道中の景色を語るうちにすっかり綺麗になった皿に目を留め、心なしかしょんぼりする孫が可愛らしくてくすりと笑う。
    「セベクちゃん、せっかくお母さんとお姉ちゃんが作ってくれたお菓子があるから遠慮してたけど、おばあもセベクちゃんに甘いもの作っておいたの。おはぎなんだけど食べてくれるかしら?」
    「おはぎだって!? ありがたく頂こう」
     おはぎと聞いてしょんぼり顔から一変、眩しいほどの笑顔のこの子は嬉々として尻尾をぶんぶんと振る仔犬のように本当に可愛らしい。鰐の妖精の血を引いているのは百も承知だが、どうにも自分にはこの孫が可愛い仔犬の妖精に見える。
    「うまい! うまい! いくらでも食べられるぞ!」
     お重にたっぷり詰めたおはぎがみるみる消えていく、実に気持ちの良い食べっぷりだ。日頃の母親の教育の賜物なのだろう、その勢いとは裏腹に食べる所作は品が良く美しい。
    「ふふ、下の段はずんだ餡にしてみたの」
    「ずんだ餡?」
     一の重の最後の一つを飲み込んだ孫が首を傾げる。
    「ここより少し南の地域の名物で、小豆じゃなくて枝豆から作った餡よ。村の小豆農家の御手洗さんが枝豆も作るようになったからって分けてくれたの」
    「エダマメか……ユウ、学園の知人の話に出てきたが茹でて塩を振ったり米と一緒に炊いたりして食べるんじゃないのか?」
    「あら、よく知ってるじゃない。お友達もこっちの方の子なのかしら? その食べ方もとっても美味しいから夕飯に作ってあげましょうね」
     ユウ、この子の口から聞くのは初めての名前だった。思えばこの子が幼馴染のシルバー少年以外の同世代の友人の話をするなど初めてだ。とても喜ばしいことだがそこをあまり囃し立てるときっと恥ずかしがって拗ねてしまうだろうから話の流れに任せよう。今回の滞在中に少しでもお友達の話が聞ければ嬉しいが。
    「いや、彼はこの国の者ではないが……それより茹でたり米と炊いたものも食べさせてくれるのか!?」
    「もちろんよ。でもまずはこのずんだのおはぎを食べてみてちょうだい」
     空になった一の重を退けると、みっしりと詰まった鮮やかな若草色の群れが現れた。作りながらこの子の髪の色と似ていてなんだか可愛らしく思えてきたのは内緒だ。
    「これがずんだか……! 同じ緑でも前に食べたうぐいす餡より明るい色をしているんだな。いただきます!」
     ものめずらしげにずんだ餡をしげしげと眺めてからぱくりとかぶりついた孫は、梔子色の瞳を見開ききらきらと輝かせながらもぐもぐと常より長く味わうようにしてようやく飲み込んだ。
    「うまい! なんだこれはうますぎるぞ! すごいなおばあは天才か!?」
     余程ずんだ餡が気に入ったのか、山の向こうまで響き渡るような声で絶賛されて嬉しい判明照れくさくもある。しかしそんな素直さがこの子の愛おしいところなのだか。
    「あらあら、そんなに喜んでくれるなんて。御手洗さんにもまたお礼を言わなくちゃ」
    「そうだな、僕もおばあと一緒に御手洗に礼をしにに行こう」
    「自分が作った作物をこんなに美味しく食べてもらえて御手洗さんも農家冥利に尽きるわね、ふふ」
     話す合間にもずんだのおはぎはみるみる減っていく。これは作った自分もおばあ冥利に尽きるというものだ。
    「このずんだのおはぎ、姉さんが好きそうな味だ……食べられなくてさぞ悔しがるだろうな」
     ふと手を止めて寂しげな顔をする。この子も本当は家族皆で来たかったのだろう。
    「それならセベクちゃん、お土産に持っていってくれるかしら? お父さんとお母さんの好きな胡麻のおはぎもね」
    「お土産……? つまりこの残りのおはぎはお土産にとっておかなくてはならないのか……?」
     二の重に残り一列となったずんだのおはぎを前に、泣きそうな程に眉を下げて哀しげに項垂れる様子が不憫だが少し面白くて可愛い。
    「やだセベクちゃんたら、帰りまで取っておいたら保存魔法があっても傷んじゃうわよ。帰る前にまた作るからそのおはぎは食べていいわよ」
    「いいのか! やった!」
     けれど、がばりと顔を上げ明るさを取り戻してニコニコおはぎを頬張る姿はもっと可愛くて愛おしい。
    「三の重には胡麻のおはぎときなこのおはぎが入ってますからね」
    「!! 本当か!?」
     更に喜びをあらわにする孫につられてこちらまで頬が上がるのが分かる。
     鰐の妖精の血なのか身体が大きいからなのか、この子は本当に沢山食べる。そして食べっぷりが良いので見ていてとても気持ちがいい。
     だからもっと喜んで食べている姿が見たくて張り切って作りすぎてしまったが、長旅の疲れもあるのかこの分なら三の重もぺろりと平らげてくれるだろう。
     この子の一週間の滞在のうち、どれだけ沢山の美味しい笑顔が見られるだろうか。
      
     
     
     
     
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