悪夢を包む(ッチ……。寝ねぇのかよ。もう朝になるだろうが)
真っ暗な部屋の中、モニターに映るグレイの目は、まるで感情を失ったように冷たく、やつれているように見えた。生きているのか死んでいるのかわからないその目は瞬きを忘れ、無心でモニターを凝視していた。
もうゲームはプレイし終わったというのに、起動したままのモニターをそのままにして微動だにしないグレイ。何を考えているのかはグレイの中にいる俺でさえもよくわからなかった。おそらく考えることを放棄していたのだろう。
「………………寝ないと」
ビリーくんやジェイさんに迷惑かけたら申し訳ないし……心のなかでそう呟きながら、グレイはゲームの電源を落とし、重い足取りでベッドに寝転んだ。義務感で行動した結果だとすぐにわかる。
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