漫画の中では描写しきれなかった設定など。走り書きなので読みにくいところがあると思います。
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ロシュは元々モンクの家系であり、家族代々僧兵もしくは気功師として育てられている。
ロシュも例外なく、多くの兄弟たちと共に幼いころから修行に取り組んでいたのだが一人だけ背も低く、体格にも才能にも恵まれず僧兵としても気功師としても落ちこぼれていた。
彼の両親や兄弟たちは皆ロシュが誰よりも真面目に修行をしていることを知っていたため彼を責めるようなこともせず、むしろ「モンクの家系だからと言って、他の道が無いわけではない。お前にはお前のできることがあるのだからそれを探せばいい、気負いすぎなくていい」と励ましていた。
ロシュ自身も気功法が上手くできないのであれば医術を学び、医術で人を癒すように努めようと必死で医術を学び、その知識や技術を会得する。
しかし近隣の住民たちに「気功師の家系なのに医術で人を癒しているのか」などと後ろ指をさされ、ロシュ自身も「自分はやはり家の看板に泥を塗っている」と負い目を感じることが増えてしまった。
(ロシュの家族や兄弟は全くそんなことを思っておらず、むしろ努力して医術を学んだロシュに一目置いていました)
そしてついにある日、故郷を飛び出し彼はあてもなく旅を続けることとなった。
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故郷を出てしばらく経ったある日、たまたま立ち寄った街でロシュは具合の悪そうな女性を必死で介抱している大男を見かける。
医術の心得のあったロシュはその女性を治療し、女性はみるみる顔色が良くなり元気を取り戻した。
大男はロシュに溢れんばかりの感謝の言葉を述べ、続けて「私たちは船で旅をしている一団なのだが、腕のいい治療師を探していたところだ。もし迷惑でなければ、雇われてはくれないだろうか」とロシュに告げた。
ロシュは驚いたが、驚き以上に初めて人に感謝され、頼られた喜びが勝っていた。
そしてロシュはそのまま大男……ライデンの船の船医として雇われ、海賊団ゴールデン・ハウンドの一員となったのである。
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始めは船医として頼られることが嬉しいという感情で仲間入りをしていたが、船長ライデンの性格や生き様に惚れ、彼を心から尊敬し、非常に慕うようになった。
そして彼の妻(ライカの母親。ライザという名前です)が娘を産み落とす際にも
誠心誠意を尽くして立ち会った。
そのためその娘……ライカに対する思い入れは人一倍に強く、ライカを生んだ後すぐ
命を落としてしまった母親や船長として忙しく働く父親に代わり面倒を看ることもままあった。
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ライデンが謀反を起こされた時にも真っ先に船長室へ駆け込んだのがロシュであり
ロシュの忠誠心を見込んでライデンはライカを託した。
ロシュにとってライデンを見捨てて逃げてしまうということはあまりにも辛い決断であり、脱出した後も彼を救えなかったことを悔やんでいたが、「父親の跡を継げるように頑張りたい」というライカの前向きな言葉をきっかけに、ライカの成長を見守り、そして命を守ることが自分に残された使命であると決意をし、海都へと臨んだ。
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まぁ要するにロシュはライカ父のことものすご~く慕っていて、だからこそライカのことが大事すぎて少し周りが見えなくなってたんだよってことがあの漫画の中で少しでも伝わっていれば幸いです。
ちなみにライカのお母さんであるライザはライカを産んだせいで衰弱死したとかでは無く、産んですぐの頃にライデンの船が海賊船に襲われ、その時に殺されてしまったという設定。
ライカのお父さんもお母さんも非常に丈夫で身長が高く(それ故に珍しく体調を崩したライザを見てライデンは非常に慌てていたのです)、尚且つ戦いのセンスが抜群にある人たちだったのですが、産後間もない頃で万全の状態では無く、また敵の数も多かったために奮闘むなしく殺されてしまいました。