■ルーク・ウィリアムズ救出後
アーロンは父の生存を喜び嬉し泣きをするルークの姿を少し離れたところから見守っていた。
「………………」
「おいしいところをすっかりファントムに持っていかれてしまいましたね」
「……なんの用だ、クソ詐欺師」
話し相手のおっさんがいなくて暇しているのか詐欺師の野郎がわざわざ側まで寄ってきやがった。
「フフッ……いえ、なに……互いの労をねぎらいにきただけですよ」
「テメエまでクソさみいこと抜かすな。テメエとオレはそんな間柄じゃねえだろ。よそ行けや」
「ご心配なくともモクマさんやスイ嬢と合流するまでの前座ですので」
「〜 そうかよ。おっさーん、はやくこい」
アーロンはモクマたちがいるであろう市街地に向かってグチをこぼす。
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