「お願いだからあの子には手を出さないで。
あの子が誰に好意を寄せてるかなんて、あなたなら一目で分かるでしょう?」
「……ぼくがあんずちゃんと接することを止めるために君は何を差し出せる?富?代わりの女の子?それとも君自身かな。」
「……いいわ、それなら私自身を差し出す。取引しましょうか。今日から1ヶ月過ごしてみて、私でこと足りると判断したならあんずには手を出さないと契約して。」
「自己犠牲なんて綺麗事はくだらないから、普段ならお断りなんだけど……今回は面白くなるかもしれないからのってあげるよ。せいぜいぼくを失望させないでほしいね?」
「善処するわ。」
私は今回の異動でアイドルユニット『Eve』を担当することになったプロデューサー。
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