諦めようにも「わたくしが、こどもたちの未来に投資する。その結果、こどもたちがわたくしを慕うことがあったとしても、それは『自然なこと』でしょう。けれど――そのこどもの一人と、親密な関係を持ってしまったら。それは、間違いなく罪に問われるだろうね」
そんなこと、と言いかけて、ビートは声を詰まらせた。ローズの眼が、冷たく光っていたから。彼はひどく優しく、言葉を続ける。まるでこどもをあやすように。
「恐らくは、他のこどもともそういった仲にあると疑われるでしょう。調査の中で、わたくしとの間柄を、間違ったかたちで公言してしまう子も出てくるかもしれない。そうなれば、もう――きみとこうして二人で話すことも、ままならないのですよ」
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