とある酒場、賭け事に興じる男達。
その中に混じるのは、七英雄が一人クジンシー。
全額賭けて独り勝ちというミラクルを起こし、調子に乗りに乗っていた。
「ほらほら、次は誰が勝負するんだ?」
グラスをあおりながらけしかけてくるクジンシーに、さすがにもう出せねぇよと対戦相手達は白旗を上げている。
「何だよ根性無ぇな?
もう一度全額賭けてやるぜ?
一気に取り返すチャンスだせ?」
賭け事に使ったカードを混ぜつつ煽ってくる彼に、でもなぁーと乗り気ではない男達。
クジンシーはつまんねぇと目を細めていたが、ふとある事を思いつきにやりとする。
「なんなら、俺自身を賭けてやろうか?」
その言葉に、色めき立つ男達。
自身が時折性的な目で見られている事を自覚していたクジンシーは、場を盛り上げるために軽い気持ちで己を景品にすると名乗り出た。
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