愛の言葉あの頃あんなに大きかったベッドが、今は肩を寄せあってやっとだった。
柔らかな初夏の日差しが君の背中に影をおとす。
幼かったあの頃とは比べ物にならないほど大きくなった背中。
「あのね、」
ぽつりとこぼした言葉に反応して、ギシリとスプリングが重そうな音をたてた。
「夜、隣に君がいる未来を想像してみたらね…どうしようもなく嬉しかったんだ」
はらはらと流れる涙もそのままに言うと「ああ、だからか」と君が笑いながら目元を撫でた。
「目、真っ赤だぞ」
触れられたところがじんわり温かくて、願わくばこの日々が少しでも続きますようにと思いながらまた泣いた。
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診断メーカーお題
愛の言葉:ふたりの思い出の場所で、ベッドに寝転びながら「隣に君がいる未来を想像してみたらね、」
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