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    Dochi_Kochi28

    @Dochi_Kochi28
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    Dochi_Kochi28

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    プチネタ シリアスラスカム

    アナタと トワに「渡したいものがあるんだ。」
    ラズワルドが、彼らしからぬ神妙な面持ちで自分を呼び。

    「多分、サイラスには必要になると思う。
    カムイ様の時間は、僕達と、いや、多分、サイラスとも、みんなとも、違う。だから、これは、カムイ様と一緒に生きる決意をしたからこそ、必要なんだ。」

    そう言って手渡されたのは、手のひら位の小瓶に入った赤い液体だった。

    「これは?」

    「神祖竜の血。誰から貰った、とかは言えないけど、本物だよ。竜脈を君も使えるようになる。でも、これを使う、って事は少なくとも「普通の人間じゃなくなる」から。化け物とか、じゃなくって。だから、本当によく考えて使ってね。」

    「カムイと同じ時間を生きるために、か。」

    「ああ。」

      

    そのあと。一緒のベッドにいるのに、眠れないのを気づかれたサイラスは、問い詰めるカムイに観念し、全てを打ち明けた。

    「普通じゃなくなるけど、カムイと一緒に生きる、か。」

    「サイラスさん」

    「化け物にはならない、って言われたけど、恐くない、って言えば嘘になるな。でも、これは。」

    そう止めて、小瓶の蓋を開け、一気に中身を飲み干した。

    「俺が決めた事だからな。」

    同じ時間を生きるために。
    カムイをひとりぼっちにしないために。
    カムイと同じ時間を生きるために。
    カムイを泣かせないために。

    「っ、うっ」
    次、にサイラスが目にしたのは、自分の人さし指を強く噛んで、傷を付けたカムイの少しだけ苦痛に満ちた表情だった。

    「カム」

    「飲んで、ください。私の血も。」

    「お前」

    「サイラスさんと、私もずっと、一緒にいたいです。だから、私の血で、サイラスさんが、化け物にならないように、します。しますから、だから」

    「わかった」

    傷ついたカムイの人さし指に唇と舌をはわせて、カムイの血を口にする。

    「ありがとう、カムイ。」

    「サイラスさん、愛して、います。」




    これは。
    竜の女王と 竜の騎士の物語の さいしょの話。
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