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    IokkQe3

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    #コンパス_撃破ボイス企画
    compass_breakingVoiceProject

    【データ】は我々の物「【我々】が行くのかい?」
    「うん、チャネリング終わったら来て欲しいな。」
     プレイヤーがスプリンターは僕しか使えないと言っていた。
     あまりバトルは好きでは無いが、戦闘摂理の【データ】はポータルキーからしか得ることが出来ない。
     僕のプレイヤーが持つあの解析能力は、メビウスも組織に欲しがるほど素晴らしいからね。
     今日の戦法は、そうか。
     チャネリングが終わりプレイヤーの許へと行ったが……不安要素がある。
    「……プレイヤー、デッキの確認はしたのかい」
    そのデッキそれ】は僕達のじゃないはずだよ。
    「……え?あ!
     待ってね、変えてくる!」
     全く、僕の観測結果では……この試合は敗北と出ているが、味方次第では勝利へとズレる可能性がある。
    「やれやれ、感情がある分手強いね。」
    【あの子】よりも手間がかかる子だ。
     ……それにしては遅くないかい?
     ただデッキを取りに行くだけならすぐ帰ってくるはずだろう?
     中々帰って来ない所を見ると……
    「デッキを解体したと言う観測結果を確認、チャネリングに移らせてもらう。」
     ────
    「お待たせぇ!」
     ……勝利への観測結果が出た、どうやら良いデッキを組んだようだ。
    「あのね、零夜の適正カードが変わったらしくてさ!
     組み替えしてきたんだ。」
    「遠距離スキルかい?」
    「そう!スタンカードなら零夜のアビリティが腐っちゃうから、貫通にしたんだ!」
     そう楽しそうな表情をすると、感情がザワつくよ。
    「いいね、その表情。
     凄くいい。」
    「ありがとう。
     このバトルの観測結果はどう?」
     マッチングの間はミニゲームをするのかと思いきや僕に観測結果を聞こうとしたから、あえて答えなかった。
     …………
    「【我々】が勝つ。
     抵抗は無駄だ。」
    「ニンゲンハムダガスキ
     シッテイマス」
     ──準備ハヨロシイデスカ
     バトルヲ開始シマス
    「それ……っと」
     ……なんだい、その表情。
     さっきまでの笑顔が一瞬で苦虫を噛み潰したような酷い顔に変わった。
     あぁ……【削除管理人Bugdoll】か、あの子が侵入しているから環境が変わる事がそんなに嫌なのかい
    【僕】の観測結果としては、想定内の事だ。
     彼女がいようと、【敗北】の観測結果は避けていこうか。
    「コノケンハオジョウサマノタメニ」
    「いや、それ剣じゃない、弾だ」
     凄くいいツッコミだねぇ、だがしかしバトルに集中してくれよ?
    「【エイワズ】、避けてみなよ。」
    「ガピッ」
     繧エ繝溘ョ繝シ繧ソダ、ダ、Dァ…」
     あれ?狙いがズレた……まぁいい、あの厄介なブレードを出される前に潰しておいた方が良さそうだ。
    「燃えろ
     焦がせ
     いいね君」
     通常を当てていたが、復帰前に逃げとかないと危ないな。
     ……しかし多段ガンナー相手だと厄介だ。
     となると……別のターゲットを狙うか?
    「グノーシスに融合する」
     ジョバンニか、ガンナー相手だといい選択だね。
     しかし、距離を取られては……返り討ちに遭いかねない、賭けに近いカードだ。
    「キミハ、ボクノセカイニイラナイナ」
     ……狙いは【僕】か、ジョバンニの発動を確認
    「困ったなぁ、余りにも簡単過ぎる。」
    「ガピッ」
     手応えあり、殺ったな。
    「世界からの拒絶、悲しいね。」
    「ケケKェ……、ケイカク二、シSョゥ……」
     ──REDチームガ敵ヲ倒シマシタ
    「【君】は【僕】の世界に要らないな」
     キルアピール、やれやれ人が悪いね。
     まぁ……【この世界線の不要物Bugdoll】には相応しい言葉かもしれないね。
     もう1人、ジョバンニで転倒したね。
    「遠慮なく死ぬがよい」
     やれやれ、【我々】からキルを奪うなんて酷いじゃないか。
     まぁいい。
     時間はまだまだある。
     僕が欲しいのはポータルキーに隠された戦闘摂理の【データ】だ。
    「クソがぁぁ」
    「やれやれ、僕のプレイヤーは口が悪いね。」
     まぁ、そこを含めて【僕達我々】の隠れ蓑にするには丁度いい存在だ。
     公安には、この子プレイヤーの事はバレていないようだからね。
    「……異世界からの侵略って訳かい?」
     シールドブレイカー、厄介なカードを使われたか。
     大丈夫、人数有利はこちらが取っている。
     あとは、あちら敵陣のポータルキーをどう奪還するかを考えないといけないな。
    「もう1人の【僕】で逆転を狙う……いや、チームメイトにトマスか。」
     彼のヒーロースキルならば十分逆転を狙える可能性が高い。
     そしてフルカノアタッカーである桜華も居る以上、こちらが有利に出れる編成だ。
     しかし、敵が固まっている今こそヒーロースキルの使い時かもしれないね。
    「シークレットオーダー【δ】を起動する」
    「永遠より遠い刹那、綺麗だよね。」

     ──REDチームガ敵ヲ倒シマシタ
    「世の中、知らない方がいいこともある」
    「終わり、終わり、終わり、だ……。」
     ──連続デ敵ヲ倒シマシタ
     ……そんなことあるのかい?
     まぁいい、簡単に【勝利】への観測結果へ近付いたんだ。
     コレであとはポータルを守るだけ。
     しかし、スプリンターである【僕】が前線に出過ぎているから少し下がるか。
     ──体制を立て直したい!
     そうトマスからチャットが入り、味方の忠臣もスキルゲージを貯める事を選んだ。
    「エイジブースト開始」
    「トランス状態に移行、完了」
     …まさかの全体回復と回復カード同時か、プレイヤーがすごく申し訳なさそうな顔をしているがコレばかりは仕方の無いことだ。
     ──なんかごめん・・気にするな
     味方ありがとう
     トマスから温かいチャットが返って来て、安堵の表情を浮かべているね。
     だがしかし、ポータル不利な今のままでは【敗北】の観測結果が……
    「3.2.1Go」何っ
     くっ……マズイな、今の状態でVoidollのヒーロースキルで帰されてしまったら、非常に不利な状態になってしまった。
    「イライラさせてくれるね」
    【僕】はリス地に居る、絶対に敵陣側のポータルを制圧するには到底間に合わない。
     この最悪過ぎる状況をどう打破する……
     ───REDチームガ【E】ヲ獲得シマシタ
    「頑張れ、頑張れ忠臣!」
     プレイヤーが負けたくないと願う中、裏から【僕】も向かうが……非常に厳しいな。
     くっ、ダッシュしてもこのステージは段差が多く、到底間に合わない……
     残り30秒か……敵陣に居る桜華が耐久出来るか怪しい所ではあるが……
    「こちらお使いください。」
     味方のトマスが味方の桜華にトランクを投げて時間を稼いでくれたお陰で【勝利】を獲得した。
     ──勝利デス
     ………REDチームガ勝利シマシタ
    「フフフ、老いぼれと油断されましたかな?」
     ──味方ナイス!味方ナイス!
     味方ありがとう最後よく耐えたね
     ──敵チーム強かった!ナイスゲーム
     リザルト画面を見ると【僕】は6キルしていたのか、グラフを見るとキルが高い。
     まぁ……【勝利】への観測結果がズレなくて安心したよ。
    「【僕】と居る以上、勝利は確定だからね。」
     ボソッと聞こえないくらいの声で呟き、観測結果にズレを生じさせなかったことの安堵で口元が緩んだ。
    【僕】の言葉はコンパスに内蔵されている言葉以外届かないとは解っている。

    【僕】と居る以上、、この子のチームの勝利への観測結果がズレる事はあまり許されないからね。
     スプリンターでベストプレイヤーは叶わなかったが、【僕】を選んでくれたんだ。
     全力で力を貸そう。
    「……すまないね、ミッション失敗だ。」
    「ううん、いいよ。
     零夜はこの後暇?」
     やれやれ、少し位休憩を取らせてはくれないのかい?
    「……分かった。
     まだ公安はコチラの動きに気づいてないようだ。
     君が納得するまで、付き合わせてもらうよ。」
     ──
    【我々】がついているから君に手を出すような事はあってはならない。
     秘密結社【MMM】は君と共にあるからね、【僕】としても戦闘摂理の【データ】はまだまだ足りていないからちょうどいい。
     先程のバトルで得たデータチップを解析所に置いたプレイヤーが何かを見つけたらしく、【僕】を呼んだ。
    「……零夜、ちょっとバトルに行く前に【データ】の解析結果を見てくれない?」
     そう言って先程【僕】が制圧したポータルキーの【データ】を見せてくれた。
    「……マズイな、君、この【データ】はメビウスにも見せたかい?」
    「まだだよ、何か大変な【データ】なの?」
     いや、コレはメビウスには見せてはならない、イレギュラーに関する【データ】だ。
     やはりメビウスが認めるだけあって【MMM】の情報解析員としては優秀過ぎる。
    「……君、この【データ】は【僕】に共有してくれ。
     この君が解析した【世界線の異常#イレギュラー】の【データ】はまだ断絶されていない【我々】へと共有、対策本部の設立を要求する良い材料となる。」
    「分かった。」

    【我々】への【世界線の異常#イレギュラー】の【データ】の共有……完了

     さて、行こうか。
     まだまだ【データ】は足りないからね。
    【僕】と共に公安……奴らの侵入を阻止しに行こうか。
     君はこの世界から拒絶させたりはさせないよ。
    【僕】と暴走したもう1人の【僕】を共に止めた君なんだ。
     また戦闘摂理解析システムへの侵入を【僕】が黙って見過ごすと思ったかい?
     君は【真理】に至る為に贄を必要としない、凄くいい指をしているからね。
     君が解析した【データ】はこれからも【僕】へと共有してもらう。
     戦闘摂理の【データ】は【僕】と君にしか扱えない代物だからね。
     ポータルキーに保存された【データ】の解析はプレイヤーである君にしか出来ない。
     僕達ヒーローはその手助けをする為のこの世界線で戦う為の武器だ。
     僕達【我々】と繋がっている以上、君に手を出すことは許さない。
     かつて、侵略者と呼ばれた【僕】の事を【敵】とは呼ばずに、「零夜」として【我々】への接続を完了させた君となら【『我々』】は公安に見つかること無く活動が出来そうだ。
    【僕】と君が解析した戦闘摂理の【データ】は【我々】の物だ

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