あたし虎になる濃紺と煌めきの天が、黄金に滲みゆく
小鳥たちがあちこちで歌いはじめる
炊きたてのご飯の香る廊下。
仕切りを開けると男が皿を並べている。
「今日も美味そうだな、小十郎」
その背に声をかけた。
名を呼ばれた男が振り返ると、右目に眼帯をした男が見ている。
「ありがとうございます、政宗様」
答えて、軽く会釈をした。
眼帯の男は、伊達政宗。今年の春からBASARA学園に入学した問題児。
もう一人の男は、片倉小十郎。
政宗の世話役であり、同じBASARA学園の1年生。
二人は席につき、食事をはじめる。
政宗が野菜の盛り合わせに手を伸ばした時だった。
ととと……
どこかで鳴る小さな音。
しかし
とと……どどドドドド
それは次第に大きくなり…
ドダダダダダダダダーー
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