ワンドロお題「魂の絆」ミラドシア。不思議な世界で、死んだ筈の俺は大地に立っていた。
そう、死んだと思っていた。実際、死んでいた。
「元の世界に帰ったら、お前はいないのだな…」
無二の友、ヒュンケルが寂寥感を隠しもせず思い出すように俺に呟くのは、実は珍しいことではない。
元の世界に帰ったらもう会えないのだと、俺も彼も疑いもしなかった。
故に、
一線を超えた。
その行為に経験はあれど、好んだ相手とするのはお互いに初めてであった、というのは初夜の後で判明した事実だ。
俺達はどこまで似た者なのか。
それはともかくとして。
俺は実はとても焦っていた。
実は自分は生きているという記憶が先刻流れ込んできたためだ。
絆の勇者が俺達の世界を追体験すると仲間の俺たちにも記憶が共有されるのだが、絆の勇者の体験はダイ様一行に視点がある。
1149