うちよそネタ(ショート) ヴィレドーの王女ミカエルは今日も今日とで何人もの王侯貴族との退屈な会食をしていた。話す内容は皆一様でミカエルの"美しさ"、"子供"、"戦力"、"同盟"。どの王族、貴族も政略結婚で自身の力をつけようと画策する者達ばかりだ。何も分かっていない癖に、賢しらに勝手な事ばかり言う彼らの聞くに耐えない話を聞きながらの会食はミカエルにとって苦痛だった。
会食後、早々に辞したミカエルは自室に篭り悶々とするよりはマシかと思い、自室に戻らず城内の庭園へと出た。外の空気を吸うと幾らかは気が紛れる。静寂な庭園で見事に咲いた花々を見ていると、後ろから何者かが声を掛けた。
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